†騒がしい日常†





何気ない日常
たわいのない会話
騒がしい人たち
それが、凄く楽しい



†騒がしい日常†



快斗と新一は、一般教養科目はほぼ同じなので毎日一緒に学校に来ていた。
と言っても新一は事件の要請で共に来れないこともあったが…。
新一は、大学に入ってから本格的に探偵業を始めた。
快斗もマジシャンとしてアマチュアで少しずつ活動を始めている。(既にオファーが殺到していて殆ど断っているが…)
兎に角そういう時は、快斗が代返している。
合格発表の時は咲き誇っていた桜並木も散ってしまって、新緑が眩しい。
そして、東都大の校門で服部と白馬が待っているのも見慣れた光景になっていた。(既に学校名物と化している・笑)

「くぅぅ〜〜〜どぉぉ〜〜〜っっ」
「黒羽君!!」

早速快斗と新一を見つけた馬鹿二人が駆け寄って来た。
快斗と新一は顔を見合わせて嫌そうな顔をしている。

「工藤、今日は一緒に飯食おうや」
「黒羽君、今日放課後ご一緒に食事でも」
「「ヤだ!!!!」」

一刀両断で速攻拒絶の言葉を二人は口にする。
それでもめげない馬鹿二人。

「そんなこと言わんといてや」
「いいじゃありませんか。1日くらい」
「「絶対イヤ!!!!」」
「何で俺がお前に付き合わなきゃならないんだよ」
「誰がおめえなんかと…」

激しい二人の拒絶にも全く堪えない馬鹿二人。
流石、一週間ちょっとで東都の部屋を見つけた男だ。(執念と意地・西の馬鹿)
その喧しさで五月蝿くまくし立ててくる。
そして、もう片方は西洋かぶれの紳士さで、気味が悪い程にこやかに笑いかけてくる。(※赤い薔薇の花束を持って)
背筋に何かがぞわぞわと這い上がった。

「そんなこと言わんと。工藤、ワイの愛を受け取ってくれや」
「そんなに照れないで下さい、黒羽君。さあ、僕の愛を受け取って下さい」

さあ、と両手を広げる馬鹿二人に新一は無言で黄金の右足を振り下ろした。
ドカバキッと音がするのを、快斗は呆然と見送る。
快斗には、白馬の言葉の意味が全く伝わっていなかった。
なに言ってんだこいつ状態である。
それに、新一は毎回ひやひやしていた。
新一がいない時は、快斗が一人でこいつらの相手をしているのである。
もし、変なのに引っかかったりしたら…。

「快斗……俺がいない時どうしてるんだ?」
「新一がいない時?他の友達と一緒にいるけど」
「友達?」
「ほら、あいつら。中内と田山と斉藤と鈴木…」

快斗が指差した方を見れば、数人の男女がいてぺこりと頭を下げられた。
どうやら、快斗は学内の友人たちに庇われているようだ。
考えてみれば、快斗は学内の人気者だった。(勿論新一も)
どこで作ったのか違う学部の人たちとも友達になっている。
その友人たちが快斗を守っていたのである。
そういえば、俺がいない時よく一緒にいるのを見かける。
それが分かってやっと安心した新一は、その学友たちに笑顔を向けた。
すると、その場にいた者達の顔が赤くなった。(快斗の時も同様の反応が見れる)

「そうか…。なら、いい」
「そう?」

いつの間にか白馬の部下達に二人が回収されているのもまたいつものことだ。
そうして、快斗と新一は講義に出席する為に学内へと足を運んだ。







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