あのあと、何か言いたげな高校生組に解散を促した寺井は、紅子と志保を引き連れて帰って行った。
 事後処理があるからと、新一と快斗に部屋に行くようにしっかり釘を刺すのも忘れない寺井だった。
 そうして訪れた1412号室は、快斗から見て何の変哲もない普通のドアだった。


「……新一?」

「ちょっと待て。今鍵を――」


 新一は鍵を差し込み回した。
 が、何の手応えもなくドアは開かない。
 慌てたのは新一だ。
 鍵を差し込んで回したら普通開くだろ!?
 混乱して押したり引いたりするが、びくともしなかった。
 快斗が不思議そうに新一の背後からドアを覗き込んだ。


「開かないの?」

「――えっ、いや…」


 快斗に抱き込まれるような形になった新一は、ずっとあの部屋に閉じ籠もって居たはずなのに、自分よりも一回り大きな躯に密着されて紅くなる。
 焦れば焦るほど開かないドアにやきもきする。
 じっと新一を観察していた快斗は、好奇心に駆られたのかドアにちょんと触れた。
 その瞬間だった。
 あれほどびくともしなかったドアが、かちゃりと開く。
 それに、二人は顔を見合わせた。


「………開いたね」

「………そうだな」


 疲れたように肩を落とす新一を慰めるかのように、快斗は早く早くと中に入りたいと急かした。
 そういえばここに着くまでも、好奇心旺盛な快斗に苦労したっけと呆れながら新一は促されるままにドアを開け放った。




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この内容書くのに30分掛かる私はきっと負け組ですね、わかります。
展開遅くてすみません><。



2011/11/20 23:12
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