沈黙が支配する中、その空気を切り裂くように鋭い声が響いた。
「それより、あなた“キッド”様の味方なの?
――もしこの方に危害を加えようと考えているのなら、赦さないわよ…」
ずっと沈黙を守って来た志保が、触れれば斬れそうな冷たい気配を纏い睨み付けてくる。
その赤茶の瞳を、新一も冷たい眼差しで受け止めた。
何となく気付いていたが、この女性たちと自分は相容れない、正反対な印象を受ける。
キッドが閉じ込められていたことでさえ、見て見ぬフリをしていたのだ。
それなのにこの発言。
新一には心底理解できなかった。
「俺はキッドの味方だ。こいつは外に出たがってた。だから、俺の手を取った。
それなのに、その俺に味方かだなんてふざけんなよ。
俺には――こいつを閉じ込めてた奴も、それを見過ごしていたお前らも理解できない」
「…――っ、コナンっ!!」
はらはらと三人を見詰めていた快斗は、険悪な雰囲気になっていく新一と、その言葉に声をなくす志保と紅子に、悲痛な声で止めに入った。
これ以上、誰も傷付けたくない。
だから、もう止めて欲しかった。
「……俺は、俺は幸せだから。だから、頼むから“誰か”を責めないで。
みんなが傷付いたら、俺も哀しいから…」
必死に訴えると、ぽつりと謝罪の言葉が聞こえて来る。
それに、安堵したのも束の間、紅子が口を開いた。
「兎に角、キッド様を解放したのは“彼”よ。申し遅れましたが私は小泉紅子。よろしくね」
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今日はもう寝オチます。
中途半端ですみません><。
2011/11/09 23:17