陽だまり


「真冬さん」
ボーっとしていると後ろから声が聞こえた。
「どうしたんですか、舞苑先輩」
彼は近づいて来たかと思えば、私の隣にドスッと腰をおろした。
「真冬さんこそ、何してたんですか」
「ただ、ボーっとしてただけ、ひなたぼっこもかねて」
「そんなことだろうと思いました」
「……」

質問を質問で返されたので仕方がないと思って答えてやったのに、失礼な!なんて気持ちは心の中に閉まっておくことにしする。

「…それで、舞苑先輩はどうしてここに?」
「俺ですか?」
「そうだよ!他に誰かいる?」
お前みたいなマゾ、他にいないよなんて言ったら調子に乗りそうだから言わない。
「俺もボーっとしようかな、なんて思ったんですよ」
「…へー」
「信じてないんですか?」
「いや、そういう分けじゃないよ、ただ先輩もそんなこと思うんだなあって」
実は七割位、信じてなかったり。
「失礼ですね、真冬さん」
「お前にだけは言われたくねえよ!!」
真冬の声が響いた。


所変わって寒川と仲間達。

「真冬さんどこなんスか…」
寒川のテンションはがた落ちだ。
「舞苑も帰って来ませんね」
「あいつ、真冬さん探すの面倒になってどっかで一休みしてるんじゃないかな?」
「ありえますね」
「もー折角真冬さんが帰って来たのに!」
「まあ、落ち着いて…と言っても、二人ともどこ言っちゃったんでしょうかねえ」










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