君を守るために生まれたとは思わないさ33話ネタ 「おい!降ろせ」 「だめだよ、何度も言うけどシシド君は頭に怪我してるんだから…」 そうシシドはビャッコフと戦った今、勝ったものの重傷を負うことになった。 そのためシシドを安静にするため華がシシドをおんぶしていた。 「俺を守るなよ!」 シシドはおんぶされているのが気に入らないらしく、華に吠える。 「守るよ、何と言われようとも…私は飼育員だから!!」 そんな言葉にも華の決意は揺るがない、華は動物園に来る前より確実に変わってきている。 「強い奴は守る側なんだ、弱い奴を守るんだよ」 だがそれは華だけではなく、シシドもである。サカマタと戦った時には感じなかった感情。強い者が弱い者を守る、自分が華を守る、ビャッコフとの戦いで感じた感情。 あの時、かばっていなかったら自分は背中に傷を負わなかった。だが、飼育員が大怪我をする。確か人間はとても脆く、非力な生き物だと聞いた。今はこうして俺をおぶっているが、多分あの一撃を喰らってたら…これで良かった、この一言がすべてを良しにする。 「じゃあね、私弱いから守ってねずっと」 飼育員は急にそんなこと言い出した。 「守ってやるよ!」 お前は弱い人間だからな。 「ずっとだよ、いいの?」 「良いも悪いもあるか!俺が守りたいんだから守るんだろ、それ位朝飯前だぜ!」 そうだ、んな当たり前なこと言わせんなよ。 「そっか、ありがとう」 「おう」 感謝されるのも、たまにはいいかもな。 「これからもよろしくね」 「おう」 ―――――― おんぶしている華ちゃんとシシドが可愛かったので。 シシドの守るが、華ちゃんがただ単に弱いからじゃなくて守りたいからとかいいです。 |