例え嘘だとしても君が本当だと言えば本当になる


※館長キャラ崩壊気味注意


館長室、椅子に座る伊佐奈と立ったままの華。沈黙を破ったのは伊佐奈だった、自分の中で自問自答して来た事を吐き出した。


何故、お前はあいつの傍にいるのか。何故、あいつが戻れて俺が戻れないのか。
何故、俺じゃなくあいつなのか。


何故、俺じゃ駄目なのか。



「園長にはあるけど、あなたには欠けているものがあるんです」


「欠けているもの?
館は繁盛して、お前のとこの園長の方が俺より欠陥だらけじゃねぇか。」


「うちの園は天下一なんて夢のまた夢です、だけど愛はあります」


何だ、それ。


「仲間だの愛だの、どう考えてもおかしいだろ?動物が仲間?俺にはただの道具にすぎない、道具になんか愛を注ぐ事は出来ない。」
「何で、何もかもを拒むんですか!何で愛そうとしないんですか!」
「愛だなんだって小娘ごときに俺の何が分かる!!?」
「わかんないよ!じゃあさ、何であなたはそんな寂しそうな顔をしてるの!何で私をさらったりするの!?」


さらった訳…?
お前があいつの傍にいるのが赦せなかったから…あ、これが嫉妬?愛されたいのか?あんな小娘に


「愛して貰いたいんじゃないんですか!?」


いや、違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違うそんな筈ない!愛なんて昔から貰えなかった!愛なんていらはない!欲しいなんて思ったこと一度もない!


伊佐奈は黙ったまま館長室から出ようと立ち上がり、スタスタと早々に退散しようとする。しかしそれも華に拒まれた。華が伊佐奈に抱き着いて、離れようとしない。


「放せ!」
「い、嫌です!」
「放せって…」
「あなたが自分の気持ちに気付くまで放しません!」
華は震えて上手く力が入らない、上手く声が出せない、気持ちが溢れ出しそうで、泣いてしまいそうで。


「私は傍にいます!だから拒まないで下さい!」

「……」
沈黙は続く。
「…伊佐奈さん!!」
「……っ!」
振りほどこうとした筈両の手は彼女を強く抱きしめた。
強く強く、何処か悲しげに手放すまいと必死に抱きしめた。


苦しいです、華は照れつつも伊佐奈を優しく優しく抱きかえした。




愛とは依存なのか、固執なのか、それとも。
――――――
知らぬまに愛に執着している伊佐奈と伊佐奈を愛そうとする華。
イサ華好きです。
変態館長も好きですがヤンデレ館長も好きです、ヤンデレいいよね!でもヤンデレ館長少なくて寂しいです。


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