君僕。断片的なネタ

2013.05.22.Wednesday

幼稚園の頃、初めて恋をした。

初恋は何もしないまま。
蒸し暑い夏の日に、私は君の前からいなくなった。
そして暑い夏に、私は貴方と再会する。

君が似合っていたのに、いつの間にか貴方になっていた。

私は あの頃と同じ、四人の姿に嬉しくなったのと同時に少し寂しさを感じた。その輪に入れない、寂しさだ。

覚えていますか?っと言いたかったけど、言えなかった。
だって、四人共気付いていなようだったから。
忘れられているかを、わざわざ確かめることはしない。


 * * *


その視線の先にあるのは、何?って思う。ずるいよ、優等生は。
いつも余裕なその顔が、崩れたのを見て私の心は揺れ動いた。
口角をあげる仕草に、貴方が笑っていることに気がつく。

思うことは「幼馴染みなりたいっ」だった。

そしたら、もう少しはこっちに向いてくれるかな。
優しい笑みに照れ笑いで返す貴方の先に、私はいない。


 * * *


「バーカ、俺は幼馴染みじゃなくてお前の彼氏になりてぇ…」

ぎゅっと、閉じ込められた腕の中で囁かれた言葉に「うん」っと呟いた。

「わたしも、彼女になりたい」


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