三ページ目


■三ページ目


「えっ!!近藤さんから!!」

瞳を大きく輝かせて、千鶴のもつ近藤からお菓子を見つめる沖田。

「はい、雛祭りだからと――」
事の成り行きを聞き、
(で、僕にも分けるようにと――)

「ん?でも雛祭りのお菓子って」

ここで一つの疑問が生まれ、千鶴も近藤に言われてから
同じことを考えていたので同じように思った。

「――ですよね」

悩んでもしょうがないと思い、
「ま、開けてみようか?」そう告げ、封を解くと――

「あっ」

手のひらに転がる金平糖に思わず小さな笑みが零れてしまった。

「だから、沖田さんにも――
 だったんですね」



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