※極道臨也×不憫帝人なパラレル
※臨也が超酷くて帝人が超可哀想
※痛々しい上に普通にバイオレンス







ばしゃりと畳の上に転がる子供に水を浴びせる。後ろ手に両手を戒められた少年はがはっ、と噎せながら激しくせき込んだ。
その様子を何処か愉しげに見つめながら、臨也は容赦も無く子供の小さな頭を踏みつけた。

「っ、ぅ……」
「意識飛ばすにはまだ早いよ?いい加減口割ったらどうかな」
「、……ぅぁ……」

ぐり、と足に一層力を込めると苦しげな呻きが上がる。一旦足をどかして今度は子供の短い頭髪を乱暴に掴み上げた。顔を持ち上げて無理矢理視線を合わせる。まだ幼さの残るその少年の顔は、さきほど臨也が殴ったために頬が赤く腫れて口の端から鮮血が流れていた。

「さて、もう一度聞こうか。君は何処の差し金だい?」
「……」
「俺を折原組の四代目と知って命を狙ってきたんだろ?君みたいな子供にまで俺の顔が割れてるとは思えないし、となると君はどっかの組の関係者もしくは協力者って事になる」

子供の表情は先程から一度も変わらない、深い憎悪で彩られている。睨みつけるように組の若頭である臨也を見つめているが、やはりまだ子供だ。その瞳の中に怯えと恐れが見え隠れしているのを見て、臨也は愉快気に目を細める。

「そんなに怖いなら最初からこんな事しなきゃいいのにね。……まさかこのままただで帰れるとは思ってないよな」
「っ……」
「けど正直に話すって言うんなら、まあ俺もそこまで非情な大人でも無いし?少しだけ優しくしてあげてもいいよ」

子供の耳元で怪しく囁くと、少年は途端目をきつく閉じてがたがたと震えだした。どうやら先程までの屈強な眼差しはただの強がりだったらしい。己が目の前にしているのがどれだけ危険で恐ろしい存在なのか、今になってようやく理解したようだ。
それが通常の認識だ、ただもう遅過ぎたけれど。

「さて、これが最後だよ……誰の差し金だ」

有無を言わさない強い口調。普通の人間が聞けば一瞬で竦み上がるような、若頭としての顔を臨也はまだ幼い少年の前で晒す。子供は相変わらず震えていた。こちらを見上げる瞳には畏怖しか宿っていない。
微かな時間が流れた。子供は懸命に、必死に、その足りない頭で思案しているのかもしれない。ここで正直に話すべきなのか、それとも黙秘を続けるべきなのか。臨也に対する恐怖と少年の後ろ盾である組織からの報復、どちらを選んでも結局子供にとってマイナスの結果にしかならない。
絶望の淵に立たされ恐怖に支配された憐れな子供は、一体どんな結論を出すのか。少年の答えを予想しながら、臨也は待つ。

そして子供は、おそらく自身にとってもっとも愚かな選択をした。

「っ……」

震えながら、怯えながら、彼は首を横に振った。明確な拒否の態度。話す事など何もない、その意思表示。
彼は臨也よりも己の組織から報復の方を、恐れたらしい。

(及第点には程遠いかな……)

すうっと、臨也の瞳が冷酷な色を帯びた。子供の髪の毛を掴んでいた手を離す。重力に逆らう事無く畳の上に落ちた子供の首根っこを掴むと、そのまま引き摺って部屋の中央に転がした。子供は今度こそ、己の選択は間違いだったのだと悟ったらしい。酷く青ざめた顔はまさに滑稽だった。

「これから何をされるか気になる?じゃあヒントをあげようか。ここは俺の私室なんだけど母屋からは離れててね、どんなに君が声を上げようが泣き叫ぼうがそれが誰かの耳に届く事はない」
「え……」
「さらにヒントをあげるとするならそうだな……暴力だけが口を割らせる手段じゃないってところかな」
「っ……!」

身に纏っている着流しの裾から臨也は愛用のナイフを取り出す。畳の上で無様に転がる子供の前にしゃがみ込むと、彼が着ている衣服をそれで容赦なく裂いた。ひ、と少年の口から声にならない悲鳴が上がる。

「……自分から腰振って善がるようになるまで、犯してやるよ」

もはやただの布と化したそれを剥ぎ取ると、少年は腕を拘束されているにも関わらず臨也から逃れようともがき始めた。もちろんそれを臨也は許さないし、そもそも子供の抵抗など可愛らしいくらいに弱々しいものでしかない。苦も無く少年の腹の上に跨り体を抑えつけながら、臨也は片手を伸ばして室内に備え付けられている棚を漁った。目当ての瓶を手繰り寄せるとこれなーんだ、と酷く陽気な声で少年に問う。

「綺麗だろ?かなり薄めないと使えないようなヤバイ奴なんだけどさ……一回原液で使ってみたかったんだよね」

口で瓶の蓋を銜えて引き抜く。子供は何がなんだかわからないような顔をしていたが、臨也の言葉と明らかに怪しい薄紅色の液体に、これが危険な薬品である事は察したのだろう。面白いくらいに体が震えている。その様子に笑いながら、臨也は瓶の口を子供の口内に突っ込んだ。

「っんぐ……!」
「ほら、ちゃんと飲みなよ」

瓶の中身が半分ほど減った所で引き抜く。げほげほと噎せながらもどうやら大半は飲み込んでしまったらしい、口の端から零れるピンク色が何とも淫猥だ。

「たくさん飲んじゃったね。これはかなりきついんじゃない」
「っ、……ぇ、あ……」

即効性のあるかなり強力な媚薬だ。効果はすぐに現れる。

「ひ、ぅ、……あっ……」

がくがくと体を震わせながら少年は荒い息を吐き出し始めた。肌は徐々に桜色に染まり、瞳からぼろぼろと涙が溢れ始める。あ、あ、とうわ言のような喘ぎを漏らして瞳を見開いた。
その様子を見下ろしながら、臨也は口元を歪な笑みの形に歪める。
まだまだ成長途中の未成熟な子供の体だ、原液のままの薬の効果は絶大だったらしい。もはや快楽を引き出すよりも苦しさと苦痛を増長させているだけのようだ。ひっ、はっ、と苦しげな吐息を漏らす彼の表情は苦痛と、そして微かな色香にまみれている。

「中々、かな」

満足にそう評価を下しながら、臨也は子供の腰を抱えてぐるりとうつ伏せにした。腕を後ろ手に縛られている上に薬でろくな力が入らないのだろう、臨也が支えなければ今にも崩れ落ちそうだ。
ずるりと下肢の衣服もずり下げる。晒されたままの上半身にも下半身にも、痛々しい無数の痣と傷が散りばめられていた。先程まで手加減なしにこの小さな体を殴ったり蹴ったりしていたせいだろう、だが今はそんな傷でさえも艶めかしさを引き立てる飾りに成り得る。

着流しの帯を軽く緩め自身を取り出す。それを少年の後穴に押し付けるとびくりと体が大きく跳ねた。

「ぁ、う……ゃ、だっ……」
「薬のせいかな……慣らしても無いのにひくついてる、君の後ろ」

ひくりひくりと収縮するそこに性器の先端を無理やり埋め込んだ。ぎちっ、と肉の広がる音がやけに生々しく、臨也の欲を煽る。薬で緩んでいるとは言えやはり愛撫もろくに施していないそこは狭いが、構わず臨也は腰を進めた。

「っ、やっ、いゃ……っ、やだっ……」

がくがく震えながら拒絶の言葉を繰り返す子供は、本当に憐れだ。馬鹿なところが人間らしくてむしろ愛着すら湧き起こる。

「分かる?俺の飲み込んでるの。きもちいいだろう?」
「っ、やだ、やめ……やめてっ、」
「っはは、この状況でこの状態で、止めてもらえるなんて本気で思ってんの」

言うよりも先に、臨也は強引に性器を中に推し進めた。ぎちりと無理矢理奥まで自身を押し込める。

「っ、ぅあぁっぁぁっ!!」

泣き叫ぶ悲鳴が耳に心地よかった。中は相変わらず狭くきついが薬のせいだろう、血こそ出てはいたが内壁はまるで歓迎するかのように臨也自身に絡みついてくる。うつ伏せの体を見下ろすと、子供はびくびくと微かな痙攣を繰り返していた。手を伸ばして子供の性器に触れる。そこは粘ついた液体でぐちゃぐちゃに濡れていた。

「っなに、入れただけでイったんだ……とんだ淫乱だな」
「くぅ、あぁ……んっ、ん……」

体は薬で疼くのだろうに、それでも声を抑え臨也を拒もうとする子供の姿は健気だった。背中の痣をなぞりながら、しかし優しくはしない。
この子供は、臨也に歯向かう事を選んだのだから。

腰を抱えこみホールドする。動き易い姿勢になると、臨也はそれから容赦なく、子供の内部を犯し始めた。

「くっ、ああァッ!やだ、やめて、やめてっ、くださっ……!」
「……君、ちゃんと喋れたんだね。ずっとだんまりだったから口がきけないのかと思った」
「あっ!うあぁぁっ!ひっ、ぐぅ……っ、ぃやぁっ!」

ぐちゃぐちゃと濡れた音を室内に響かせながらただひたすら子供の腰を揺する。痛みと快感と苦しさと、それら全てに苛まれながら子供は声帯をひきつらせて悲鳴じみた嬌声を上げ続けた。

「ひっ、ごめ、なさ……ごめ、なさいっ……、」
「……今更謝ったって、もう遅いよっ」
「ご、め、なさいっ……言い、ますっ……な、でも、話すからっ!も、やめてっ……!!」

先程臨也から暴力を振るわれていた時には一言だって許しを乞わなかったというのに、余程無理矢理のセックスが嫌らしい。強姦されて喜ぶ輩もそうそういないとは思うが、この変わり様にはさすがに驚きだ。
鉄壁が崩れていくような、そんな感触。
薬が予想以上に効きすぎて苦しいのだろうか。多分それもあるのだろうが、それにしても嫌がり様が異常である。

「……お前さ、こういうの初めてじゃないだろ。処女の割には中、すんごい締め付けてくる、」
「ごっ、めん、なさっ……やめてっ、ゆるして……!!」

がくがく震えながらもうやめてと懇願する少年の姿は、中々の見物だ。自然と中に埋め込まれた自身が熱くなる。

「っいいね、もっと啼きなよ」
「ぁうぁぁっ!やだ、やめっ……いゃ、やぁっ!やぁあぁ!」

がくがく揺さぶってぐちゃぐちゃと音を立てながら抜き差しして、子供の体を飽きることなく犯しつくす。気が付けば畳の上が白濁まみれで、どうやら相当な回数、子供は達していたらしい。
既に体力も限界のはずだ。現に今も激しい臨也の攻め苦に意識を飛ばしそうになっている。

「……だから、飛ぶにはまだ早いって」
「ひぐっ!……あ、ひっ、うあっ、あぁぁっ!!」

意識の落ちそうな子供を殴って起こして、そして激しく犯して、また意識を飛ばしかけたら殴って起こす。それの繰り返しだ。
薬のおかげで際限なく白濁を吐き出し続けていた子供の性器から何も出なくなるまで、いや、出なくなってからも、臨也は子供を殴っては犯すを繰り返し続けた。






(子供を使うのはあんまり関心しないんだよなあ)

私室の縁側で煙草を吸いながら夜空を見上げる。日が暮れた事に気付かないほど、行為に没頭していた。子供の体がどうにも見えにくいなあと感じて、そこでようやく夜になっていた事を認識したのだ。

部屋の中に視線を投げる。一糸纏わぬ姿で畳の上に転がっている子供は酷い有様だった。白濁の中で体中を痣だらけにして、死んだように眠っている。いや、眠っているのではなく気絶しているのだ。
無理矢理覚醒を促して犯してを何時間も続けたために、最後にはもう子供は声を枯らしていて喘ぐ事も啼く事も出来なくなっていた。
それでも臨也が執拗に彼を犯し続けたのは、この子供が臨也にとっての"敵"だからに他ならない。反抗分子には徹底的な粛清、それがこの組の掟であり臨也の信念でもあった。

煙を吸って、吐いて、さてどうしようかとまた空を見上げた。

(とりあえずこの子供の出所を調べて、その組は潰すとして)

問題はこの子供だ。これは臨也の想像の域を出ない推測だが、多分この少年はその組にとっての捨て駒だ。もしくは夜伽役。折檻と称して無理矢理の性行為を強いられていた境遇にあったのなら、先程の嫌がりようも納得できる。

(気の毒だなぁ、ほんと)

自分がした事は棚に上げて、臨也は本気でそう思った。自分が彼にした事は命を狙われた者としては当たり前の制裁であるし、後悔や反省をするつもりはない。だがこの子供の境遇は可哀想だと、それだけは純粋に思った。

どういう経緯かは知らないが、この子は元は堅気だ。無理矢理こっちの世界に引きずり込まれて、俺を殺すように命令されて、それに逆らう事も出来ずに、そして俺に抵抗する事も出来ずに、こんな風に手酷く犯されたのだから。

(どうせその組潰したらこの子は行く宛てもないんだろうしな……いっそ俺の夜伽相手にでもしてやろうか)

つらつらそんな考えに耽っていると、もぞりと動く気配がして臨也は室内を振り返る。

「……へぇ、あんだけ犯したのにもう起き上がれるんだ」

子供は肘をついて上体を起こしていた。どうやら目覚めたらしいのだが、相変わらず疲弊しきった体に力が入らないのだろう体はすぐ畳に落ちる。煙を吐き出しながら無感動にその様子を眺めていた臨也の耳に、虫の鳴き声のような小さな音が届く。一瞬本当に鈴虫でも鳴いているのかと思ったが、それが虫ではなく人間の声だと気付くのに、そう時間は要さない。
室内を見渡す。もちろん、いるのは横たわる子供だけ。それを認識してようやく、今の声がこの子供から発せられたのだと理解した。

「……ん、で……殺してくれないんですか、」

悲痛とも諦めともとれる、掠れた声。先程まで艶やかに喘いでいた声。

「……僕は、あなたを殺そうとした……のに、どうしてっ」
「殺してほしくて、君は俺を狙ったんだ」
「っもう、あんな生活に戻るくらいなら……死んだ方がいい……っ」

先程まで艶やかに喘いでいた声は、今ははっきりとした泣き声に変わっていた。
彼の言うあんな生活というのは、おそらく先程臨也が想像したものと相違無いだろう。足を開き体をいいように蹂躙される毎日。まだ小さなこの少年にとってはどれだけ辛い生活だったのか、臨也には及びもつかない。
ただその苦しみから、辛さから逃れたい一心で、彼は死と言う結末を求めてここにやってきた。自分を殺すために、彼はそのためだけに臨也の命を狙ったのだ。

(そう言う事、か)

ふう、と紫煙を吐き出す。立ち上がると縁側から移動して未だに泣いている子供の傍に寄った。

「名前は」
「え……」
「あるんだろ、名前」

水気を帯びた大きな瞳を瞬きながら、彼は小さな声で「……みかど」と呟いた。みかど、どういう漢字を書くのかは知らないが中々綺麗な名前だ。

「残念だけど、君は殺さない。今決めた」
「っ……なんでっ……」
「君が死にたがってるから」

死にたいと心から望む者を無理に生かす。

「これほどの罰って無いだろ?」

彼は自分を、折原組四代目組長の命を狙ったのだ。
楽には死なせない。絶対に。

「これからずっと飼い殺してあげるよ……みかど、」

するりと少年の顎の輪郭をなぞる。絶望に染まる彼の顔色は酷く鮮やかな彩りのように、臨也には思えた。










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