留佳&勇気



「留佳ぁーここ教えてー…」
「んと、ここはこれがこうだからこうして………」
「留佳こっちは」
「これはそれとこれを合わせて………」
「留佳ぁ」
「何?」
「その才能を俺にも分けてくれ!」
「自分で頑張って」
「俺にはこんな問題無理…」
「授業中寝てるクセに、よく言うよね」
「うっ…ごもっとも…」
「もうっ」
「決めた、今年は頭がもう少しマトモになりますように、にしよう」
「何が?」
「七夕だよ!今日は七夕だろ?短冊にこう書くんだよ」
「………」
「え、ダメ?」
「ううん、なんていうか、可哀想だと思って…」
「!!
…留佳にはどうせ分からないさっ…」
「ご、ゴメン…」
「…んー、留佳はさ、何か願い事ねぇの?」
「え、願い事かぁ…。
私は、ぁ、………言えない…」
「なんだよ、俺にも言えないのか?」
「勇気だから言えない……」
「俺に関わることか!?なんだ…才能か…?」
「いやそうじゃないんだけど…」
「じゃぁ言え、どーんとこいっ!
今日は留佳の誕生日だからな、なんでも言うこと聞くよ」
「え、ホント?じゃっ…じゃぁ……」
「「………」」
「…プッ、そんなこと?
それじゃ、…仰せのままに」

それは小さな小さな願い事。
(1分くらいずっと、チューってして?)


気の強い留佳さんの可愛いお願い事。
いつもなら「ヤダ」と言ってスルーするがたまには勇気の彼氏っぽいとこ見せてあげないと。


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