4 ああ、でも俺のが柚さんの可愛い口に入るなんて、ちょっと畏れ多いな。 自分から誘っておきながら直前になって色々と考えてしまう。触って欲しいけど、触って欲しくないような複雑な気持ち。 「あの…柚さん。俺のはやっぱり…大丈夫です。それより、柚さんのこともっと触らせてください」 柚さんが俺を見ながら耳に髪をかけた。俺のを根元から掴んで直立させ先端を柚さんの白い肌と対照的な真っ赤な舌が這う。 柚さんは何だか楽しそうに笑みを浮かべていた。 「僕に舐めて欲しくないの?そんなこと言うなんて純希くんヒドい」 「そっ、そんなんじゃありません!…ただ、柚さんの口の中に俺のが入るのはちょっと…照れると言うか、ンッ」 舌が裏筋を艶かしく動く。 柚さんのやらしい動きに釘付けで目が離せない。柚さんも目を逸らすことなく俺の顔をジッと見てくる。 「僕、うまくできないかも知れないけど…純希くんにも気持ちよくなってもらいたいなあ」 根元まで降りて行き、敏感を部分を口に含まれ音を立てて吸われた。 「あっ、んん」 「いいよね?今更ダメなんて言わないでしょ?」 あーん、と口を開けて今にも飲み込みそうな柚さんに、俺はコクン…と頷いた。結局は期待してしまっているんだ。我ながら単純過ぎて、恥ずかしい。 「ふっ、んあ」 柚さんがその可愛い顔を俺の股間に埋めた。熱いくらいの口内に背筋が痺れ、快感と視覚的興奮でゾクゾクする。 柚さんはキスだけでなくフェラも超絶上手かった。どこでそんなテクニック仕入れてくるんだろう。 やっぱりあの可愛さだし、みんなが放っとかないよな。 今まで何人くらいの人としたんだろ… 「純希くん」 「へっ、…あ」 「何考えてるの?今関係ないこと考えないで」 「あっ、ア、ごめんなさい…!気持ち、良くて………ん、柚さんやばい…口離して!俺、もう…、っ!!」 いきなり激しくされて、あまりの気持ち良さに俺は柚さんの口を離す前に、あろうことか大好きな柚さんの口の中でイッてしまった。 「っ柚さん!すみませ…、ごめんなさい!柚さん…!大丈夫ですか?本当にごめんなさい…」 腕が固定されている為起き上がれないが、俺は可能な限り柚さんに顔を向けて必死に謝る。 俺から口を離した柚さんは口を開け、自分の手のひらに今しがた俺の放ったなかなか量の多い白濁液を吐き出した。 「すごいね、もしかしてこの日のために我慢してた?」 「…う、………はい」 今日がどれほど楽しみだったのかバレてしまった。柚さんはちょっと意地悪そうな表情を浮かべて、俺の放った精液を手のひらでグチャグチャと擦り合わせる。 「そんなに僕とヤりたかったんだ」 「………ごめんなさい…」 「謝ることないよ。僕も嬉しい。じゃあ今日はいっぱい気持ち良くならないとね」 「…はい!俺、柚さんのこと気持ち良くできるよう頑張ります!」 俺の返事に満足そうに微笑んだ柚さんは、俺ので汚れた手を開きっぱなしの俺の足の中心であるお尻に持っていく。 まだぬめりを帯びた液体が塗り広げられ、ビクッと体が跳ねた。 ーーーん? なんでそこを柚さんが触るんだ? だって、そこは… 「あ、あの…柚さん」 「どうしたの?」 「そこは、ちょっと違うというか…多分俺が柚さんのを触らないといけない、というか…」 「純希くん、大丈夫。これで合ってるよ」 ツプン、と中指らしきものが後孔に差し込まれた。 「えっ、…アッ」 「純希くんがいつも使ってるローションはある?」 「ンン、柚さん…?ローション…は、そこの引き出しの中に」 柚さんの手の届く距離に俺御用達の濃いめのローションが入っていたのを、柚さんが取り出した。一応今日のために新しいやつを買っておいたりしたのだが、柚さんの手に渡るとは思わなかった。 柚さんは口で器用にキャップを開けて、冷たい液体をお尻に直接ドロリとかける。人工的な冷たさに、驚きで足が震えた。 「ああ、ごめんね。純希くんのだけじゃ足りないかと思って」 柚さんが眉を下げて俺を伺い見る。ドロドロになる下半身に、増えていく指の異物感を感じた。 「柚さんっ…や、やだ。なんか、変」 「やじゃないでしょ。腰が逃げてる。もっとこっちに来て」 柚さん側からいやらしい粘着質な水音が聞こえ恥ずかしさに腰を引くと、容赦無く太ももを引き寄せられる。 「アアっ、…そこ、そこ、駄目。柚さん、柚さん…!」 「ここがいいんだよね。気持ちいいでしょ?純希くん」 「う、…気持ちい…っ」 素直に返すと、柚さんがふわりと笑う。その顔に見惚れながら、触られたことない場所をグリグリされ、初めて体験するような快感に震えた。 「柚さん…俺、なんか、またイっちゃ…うかも…」 「え?前、触ってないのに、後ろだけでイっちゃうの?」 柚さんが驚いたように声を上げて、俺の顔を見下ろす。どうしよう、だらしない顔してるかな。大丈夫かな。 だって…すごい気持ちいいんだ。 「あぅ、んんん…柚さん、だめ、イっちゃう…!」 「純希くん、イっちゃ駄目」 その声と共にニュルッと柚さんの指が抜けた。イキそうだったのに、どうして?と呼吸が乱れる。無意識に動く腰を、柚さんの手に押さえ付けられた。 「柚さん…」 「そんな切なそうな顔しなくても大丈夫だよ。僕も一緒に気持ち良くなりたいだけだから」 「柚さんと一緒に…?あっ、そっか!柚さん、そろそろこの手のやつ外してください!」 今度こそやっと俺が柚さんにご奉仕できるんだ、と目を輝かせて縛られたままの腕を動かすと、柚さんは笑顔のままいつの間に出したのか、コンドームの袋をピリリと開けていた。 え!? まだ柚さんの慣らしてないのに…そんなことしたら柚さんのが切れちゃう! 「柚さん?柚さんの、触らせてください…っ」 「んー、純希くんて意外と鈍いんだねえ」 柚さんが袋から取り出したコンドームを、何故か自らにスルスルと手慣れたように装着させた。 | novel一覧へ | |