続・本日何度目かの告白劇
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絵に描いたような清々しい青空の下、心地よい風が吹く屋上で俺は、自分のエゴのために君を最低な言葉で傷つけた。
あの日から10年、もう10年も経った。そこにはまだ君の面影を探している俺がいた。

「お前もひっどいやつだよなぁー」

「何でノブナガにそんなこと言われなきゃいけないの。」

「本当に好きなやつがいるくせに他の女と付き合っては別れて、付き合っては別れてを繰り返してるからだよ。」

「ははは、そうかな?」

「…あれから10年か。」

「………そうだね。」

季節は冬、俺は白い息を吐きながら昔を懐かしむような目をしているノブナガに言葉を返す。それからノブナガは黙り込んでしまった。ここで俺が話しを切り換えれば盛り上がるのだろうが、何せ隣がノブナガだ。女の子じゃないのでやる気が今イチ出ない。と、いうか本音を言うとその気がしない。何も話をしたくなかった。昔、クロロに言われた言葉を思い出す。

「あいつは馬鹿だと思うが、お前も馬鹿だな。」

お互いに相手を想いすぎて最終的には離れた。俺は君に傷ついてほしくなくて、君は俺を傷つけたくなくて。最後の笑顔は意地だったんだろう、そんな笑顔を綺麗だと思った。不覚にも君に一目惚れをしてしまったんだ。毎日、君が笑顔で告白してくるから、いつの間にかそれが当たり前になっていたんだ。いつの間にかその笑顔に毎日、救われていたんだ。

「失ってから気づくなんて…本当に俺って馬鹿だよね。」

強がらなければよかった、変にカッコつけなければよかった、もう今さらなのに後悔がどんどん押し寄せる。冷たい風が頬に突き刺さる。そういえばもう季節は冬だったなぁ…。ぼんやりとそんなことを考える。俺でもこんなに感傷に浸れるんだな、と自嘲する。

「あ……、もしかして」

ノブナガが驚いた顔をして指を差す。指を差してあるほうを見れば人影があった。後ろ姿しか見えなかったけれど、何故だか懐かしい気がした。ずっと会いたくて、けれども会えなかった愛しい人。その姿に似ていた。
ノブナガは気持ち悪いくらいの笑顔を浮かべて…

「いって!」

俺の背中を思いきり叩いた。ノブナガ最悪、マジで死ね殺してやる。殺意を込めた視線を向けると行ってこい、とノブナガが言った。

「もう後悔すんなよ。」

トンと優しく背中を押される。俺はそれを合図に無我夢中に走った。俺の前にある後ろ姿が君だと信じて…。

「あのっ!」

もう昔と違って君の敵になる醜い女達はいない。もう、あの時みたいな後悔はしたくない。昔みたいに無理に突き放したりせずに今度、君が笑顔でやって来たらギュッと優しく抱き締めてあげたい。キスをして愛してると何度も言ってあげたい。
俺のほうへと振り返る君にありったけの気持ちを伝える。

「10年間ずっと、今もずっと君のことが好きです。」

身勝手でごめん。けど、どうしようもないくらい好きなんだ。君が、好きなんだ。もう今までみたいな後悔はしたくない。たとえ君からフラれても俺は何度もこの気持ちを伝えよう。君が昔、俺にしてくれたように…。

告白劇は終わらない。

君は優しく微笑んだ。
あぁ、俺の好きな笑顔だ。
肌に突き刺さるような冷たい風は優しく俺達を包み込む暖かい風になったような気がした。



--------後書き----------
はい。
遅くなりましたが続編です。
文章が壊滅的?
それは大変失礼しました。
(´;ω;`)
どうか許してあげて下さい。
書き続ければいずれは、
読めるような小説になると
思われますので(笑)
それまで温かい目で
見守っていて下さい◎

本当に駄文ですみません。
ここまで読んで下さり、
ありがとうございました。



 


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