俺とお前と青い空と、 | ナノ






>>04

「…ふーん。じゃ、またな」
別にコイツと話していても楽しいことは何もない。
早々とその場を後にすることにした。
「ちょ、待て!待てよ高瀬!」
…ち、逃亡失敗。
「……なに」
「俺とメルアド交換しねぇ?」
……お前は利央か。
「やだよ」
「なんで!」
「余計な情報流すと利央にシバかれる」
シバき返すけど。むしろ三倍返しだけど。
「別に野球のことは聞かねーよ!」
「…じゃあなに聞くんだ」
野球以外で、コイツと共通点なんてないはずだ。
「いいだろー。ここで会ったもなにかのヘン!」
「縁だろエン!」
…こんなのと友達になりたくない。
「俺は忙しいんだ!またな!」
「あっちょ、おい逃げんなよ高瀬ぇ!」
チャリに飛び乗る。
榛名もチャリに乗って、俺を追っかけてきた。

榛名のチャリは、立派なチャリ。
かたや俺は、仲沢兄弟のお下がりボロチャリ。
当然、すぐに追いつかれた。
というか抜かれた。

「…あ、やべ、抜かしちまった」
「…っ!?バカお前、人の真っ正面でいきなり止まんな!!」
慌ててブレーキ。…全く効かない。
利央、このブレーキ、ついてる意味がねぇ!

「…おい!止まれよ高瀬ぇ!!」
「ブレーキ効かねぇんだよ!!」

そうして、俺と榛名は、見事に激突した。





return



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -