俺とお前と青い空と、 | ナノ






>>01

「準サン、あんまり飛ばすと危ないからねー」
「っせーな、わかってんだよ。黙れバカ利央」
小学生に言うようなことを言われ、ムカついて利央を蹴り飛ばす。
そうしたら、利央は涙目で見下ろしてきた。
前より目線が高い。
また背が伸びたらしい。
……ムカつく。
和さんには遠く及ばないにしろ筋肉も付いてきたし、キャッチングも下手ではなくなってきた。
和さんには及ばないけどな。
「ブレーキあんまり効かないからね、俺の自転車」
「はぁ?お前、大事なエース様にそんなチャリ貸すとかそれでもキャッチかよ」
「自分で言ってるし…。それなら借りないでよォ、俺だって帰るの困るんだからさ」
「明日俺んちまで迎えに来て乗せてきゃいーじゃん」
「準サンち学校と正反対!…にしても、教室に定期忘れるなんてアホだねェ。俺でもそんなことないよ?」
「当たり前だろアホだなお前。チャリ通のお前が定期忘れるわけねーだろ」
「……。もういいから早く帰りなね、遅くなるとあぶないから」
なんか生ぬるい目で見られた。
利央のくせにムカつく。
とはいえ遅くなると弟におかず取られちまうから、サクサク着替えて、部誌を書いてるタケにお先!と声をかけて部室を出る。
家帰ったら飯食って、風呂入って、さっさと寝る。
いつもそうしていたし、今日だってそうするつもりだった。




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