小説 | ナノ


(榛準) ※事後



「じゅんたー」
「んだよ」
「えっちしよー」
「…もー終わっただろ」
「もっかいー」
「黙れ」

ベッドの中で、隣に手を伸ばす。
シッシッと払われた。
「なにすんだよー準太ー」
「うるせー。寝るぞ」
「ちゅーしてくれたら寝るー」
「死ね」
お互いに眠いので、呂律が回っていない。

「…準太、さっきまではちょー可愛かったのにー」
「うるさい。忘れろ」
すっかりクール準太に戻っている。
…本当に最中だけだよなこいつ。
……まぁ、クールなところも可愛いが。

「じゅんたー」
「うるさい」
…名前呼んだだけなのに…。
……こんなときには、とっておきの切り札。

目を閉じた。
「…榛名?寝た?」
答えるわけにはいかない。
…準太を無視するなんて、心が痛い。

……しばらく黙っていると、唇にあたたかさが広がった。

「…おやすみ、元希」

ほら、今日も成功だ。


君へのり札
(俺の寝顔、らしいです)

20111111

title by だいすき。



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