(利→準) 小さい頃は、俺より彼の方が大きかった。 人とは違う髪や目の色でからかわれていた俺を、いつも守ってくれていたあの人。 そんな準さんを、見る目が変わったのは。 いつのことだっただろうか。 「バッカだな利央ー」 彼は何も変わらず、俺を弟としてしか見てくれない。 身長だっていつしか追い越して、野球だって少しは上手になって。 それでも俺は、準さんにとって弟でしかないんだろう。 …でもそろそろ、この関係を変えたいから。 誰もいない部室で、俺はそっと準さんにキスをした。 ずるいってわかってる。 でも、こうしないと俺は、もう満足できないから。 クーデター 20120601〜20120628 |