小話 | ナノ


10.09.16.


凍涼



 
※2期後捏造
※どこかの学校に普通に通っているみたいです



「風介さん、」

前を歩く見慣れた背中に声をかける。
くるりと振り向いた風介さんに小さく手をあげれば、頬を緩めて手を上げ返してくれた。

「修児、」

立ち止まった風介さんの元へ、小走りに近付く。

「図書室ですか?」

風介さんの手にはいくつか本が抱えられていて。
この先にあるのは、図書室だ。

「ああ、」

返しに行くんだ、と、本を軽く持ち上げてみせる風介さんは、以前よりもずいぶんと柔らかい表情をするようになった。
張り詰めていたものがなくなったというか、とげとげとしていた部分がなくなったというか。

ガゼル様は、正直無理をしているようにしか見えなかった。
マスターランクの、ダイヤモンドダストのキャプテンであろうとするガゼル様は、ひどく必死で、自分を押し殺しているようにさえ感じられたから。
今こうして次に何を読もうかと本棚を眺める風介さんは、少し大人びて見えるようで、でもやはり年相応で、なぜだか、ひどく安心した。

「修児?」

「はい?」

ぼんやりと考えをめぐらせていると、風介さんに名前を呼ばれて。
意識をそちらへ向ければ風介さんはこてん、と首を傾げた。

「どうしたんだ、ぼーっとして、」

考えごとか?と俺を気遣ってくれるその優しさは、変わらないのだけれど。

「いいえ、何も、」

今こうして風介さんとゆっくり時間を共有できることが幸せで。

「ところで修児、いつになったら敬語やめるんだ?」

まだ以前の名残はいくつもあるけれど。

「癖になってしまってるんですよ、」

それはまたこれから変わっていくのかもしれない。

「もう、いらないぞ、そんなもの、」

苦笑する風介さんに、善処しますと言えば。
善処してくれと、風介さんが笑った。



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まだまだ関係に名残の残ったキュガゼのはずがなんだかよくわからない話にry
どうしてこう…脱線するんでしょう…

凍涼はまた書きたいです^^
でも修児さんの口調がわからない…




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