小話 | ナノ


10.09.09.

ラスブラぱろ
バーンと涼野



 
※ラスブラぱろです
※アルがバーンで、荊が涼野



「力が欲しいか、バーン、」

傷だらけで倒れこんだ俺の前に、ふっと影ができた。
ゆるゆると顔を上げた先に立っていたのは、涼野で。
涼野は感情の全く読めない顔で、静かに俺を見下ろしている。

「私の血を吸え、バーン、」

涼野の声が頭に響く。
涼野は、何を言っている。血を吸え?
吸血行為が禁忌だということは、涼野だって知っているはずだ。

「なに、を…、」

ろくに声も出ないのか。悔しさに舌をうつ。
涼野は相変わらず俺を見下ろしたままだ。

「力が、欲しいだろう、」

彼らを、守る、と涼野が向けた視線の先には、俺と同じく倒れたヒートや、レアンで。
俺に、力があれば。
俺に、武器があれば。
俺に―、

「私の血を吸え、バーン、そうすれば、お前は闘える、」

力が欲しいか?
そんなもの、聞かれるまでもない。
あいつらを、みんなを、守るための、力が、欲しい。
力の入らない身体を無理矢理起こし、涼野の身体を引き寄せた。掴んだ腕の細さに一瞬驚く。
しかし肌蹴た襟からのぞく白い肌に、思考は停止してしまって。
思い切り、牙をたてた。

「…っ、」

ぶつり、と涼野の薄い皮膚が裂けて、俺の口内に血が流れ込んでくる。
喉を通った瞬間、身体の中が燃えるように熱くなったのがわかった。
同時に、身体が軽くなったような気もする。
なんだろう、この感覚は。

口を離したと同時に、涼野の身体が淡い光に包まれた。
背中に翼のようなものが現れたかと思ったら、そのまま涼野の身体が羽根のような光に包まれた。

「なんだよ、これ…っ、」

光が晴れた先で、俺の身の丈ほどもありそうな変わった形状の槍が、銀色に輝いていた。



----------

ラスブラぱろ美味しいと思うのです

アル→バーン
荊→涼野
小太刀→レアン
リディ→クララ
フェイ→ヒート
煉獄院→…ヒロト?

とか^^^^
ガゼルじゃなくて、涼野というのがポイントです^^




人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -