小話 | ナノ


10.08.12.

花火
南涼




※学ぱろぽいかもしれない


 
「花火大会、行かないか?」

「…花火大会?」

まあ、いいけど。
顔が真っ赤になるほど緊張した俺の誘いを、涼野はあっさりと了承した。
まさか誘いに乗ってくれるとは。しかもこんなあっさりと。なんで君と?とか言われると思ってたのに。
などと俺がぐだぐだ考えてる間に、涼野は時間を決めて、じゃあまた夜に、と会話は終了していた。

何を着て行くべきだろうか。浴衣か。いやでもそれは気合をいれすぎか。じゃあ甚平?あれ、つーか俺そんなもん持ってたっけ。
結局いつもと変わらないようなTシャツにベストを重ねて、それにジーパンという格好で待ち合わせの場所に行けば。

「涼野…?」

そこには浴衣姿の涼野が立っていた。
少し暗めの白いそれは、涼野によく似合っていた。

「…変、かな、」

俺が凝視したせいか、涼野が少し眉を下げて俯く。

「そ、そんなことねーって!」

可愛い、と叫びそうになって慌てて口を閉じた。
似合ってる、と続ければ、涼野がほっとしたようにはにかんで。
今度は俺が、俯いてしまった。

「南雲?」

「あ、いや、なんでもねえ、」

首を傾げる涼野を促して、祭り会場へ向かう。
花火が始まるまであと1時間。
今日こそは手くらい繋いでやろうとこっそり誓った。



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なんだかヘタレな南雲くん
苗字呼びはなんとなくで特に意味はありません^^^^

明日花火大会に行ってきます^^




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