小話 | ナノ


10.07.27.

シュシュ
豪風



 
「風丸、」

豪炎寺に差し出されたのは、鮮やかな朱色のどこかくしゅ、とした髪留めのようなもの。

「なんだこれ、」

素直にそう返すと短く、シュシュ、と返された。
最近よくテレビで聞く名前だ。ようは髪留めだろ?

「お前に似合うと思ったから、」

わかる人にしかわからないくらい小さく微笑んで差し出されれば、受け取るしかない。
俺は頬が朱くなるのをかんじながらそれを受け取った。

「ありがとう、」

シュシュは飾りのようなものだと聞いたから、高い位置で括ってあるポニーテールのゴムの上に、豪炎寺から貰ったシュシュを重ねた。

「やっぱり、似合う、」

満足げな豪炎寺にありがとう、と返した俺の頬は、シュシュと同じくらい朱かったと思う。



そんな俺達の後ろで、目金がえーけーびーですか!と叫んでいた、らしい。



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ポ/ニ/ー/テ/ー/ル/と/シ/ュ/シ/ュ、というお題を友人に出されて、とっさに浮かんだのはやっぱり風丸さんでした
原曲しらないんですけどね、すいません…



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