【はじめまして】


ふう、と一息吐く。
今日から二年生なんだ。なんか実感湧かないけど、この新しいクラスが何よりの証拠だろう。隣の席どんな子だろう、仲良くできるといいな。
自分の席に座ってそわそわしながら待っていると、隣の席から椅子を引く音が聞こえてバっと顔を其方へ向ける。



『…金髪!』

「!?」



私が思わずそう叫んでしまうと、金髪の彼は思い切り体を跳ねさせた。あ、初対面でいきなり金髪はないよね。ごめんね。



『え、あ、ごめんなさい…お名前は?』

「…っこ、孤爪、研磨」

『研磨くん!一年間よろしくね!』



手を差し出したけど、それが握られることはなかった。
落ち込む私に春の暖かい風がふいた。


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