【いつの間に】


「なあ赤葦、ここは?」

「ここはこの式ですよ」

「あー、なるほど!」

『ねえ、赤葦くん。ここは?』

「そこは、これ」

『あ、なるほど!』

「ん?赤葦、ここは?」

「…いや、ちょっと待ってください。なんで俺が木葉さんまで教えてるんスか」

「………あ」

「こんなんじゃ進みませんよ…」

『ごめんね、赤葦くん…』

「みょうじは謝らなくていいから」

「ごめんな、赤葦…」

「そうスね」

「赤葦が冷たい!!なまえちゃん何とかしてー」

『えっ、えっと』

「……みょうじが困ってますよ木葉さん」

「えー」

「いや、ほんと勉強進まないんで帰ってもらえますか…」

「それには返す言葉もないな!一年経つだけで結構忘れてんだな…びっくり」

「俺もびっくりです」

「まあ、邪魔してることは自覚してるから今日はもう帰ろうかな」

『あ、今日はありがとうございました!』

「いや、力になれなくてごめんな」

『いえいえ!楽しかったです!』

「まじで?じゃあ、また来ようかなー」

「お願いですから来ないでください」

「ほんとつめてーなー」


prev / next



×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -