めりくり
『メリークリスマス、マキオ!』
「っぶ!?げほっ、ちょ、なんだよその格好!!」
『どうだミニスカサンタさんですよ!嬉しかろう』
「………」
『無言はやめよ?私泣くよ?』
「ところでその白い布の中身は、」
『あぁ、これ?』
「さっきから超動いてて怪しすぎだろ」
『マキオへのプレゼント。っじゃーん!きーこ!』
「おま、きーこに何してんだよ!?」
『いや、ごめん。きーこが勝手に入ってきたの。プレゼントはこれ』
「……なんだこれ」
『私の料理が食べられる券でしょ、宿題見せてあげる券でしょ、私とデート券でしょ、あと他にもいろいろなバリエーションがあるよ!』
「俺はお爺ちゃんか」
『え、なんで?嬉しくないの?』
「いや、まぁ……貰っといてやる」
『で?』
「は?」
『私へのプレゼントは?』
「最初からそれが目当てか!」
『もちろん用意してあるんだよね?』
「……ちょっと待ってろ」
「ほら」
『…なにこれ』
「お前の券の俺バージョン」
『え、いらない』
「お前が俺にくれたやつと一緒だろ!!」
『えー、もっと他になかったの』
「お前…自分でやっておいて…」
『じゃあ、今日一日マキオと過ごす券つーかお』
「…そんな券ありませーん」
『じゃあ、ここに書いておくね』
「無理矢理すぎだろ!」
『今日は一緒にクリスマスを祝おうね!』
「…もう勝手にしろ」