(井浦連載)



『秀、透、帰ろう』

「おー」

「…あー、えっとごめん先に帰ってて」

『え、なんで』

「なんか用事あんの?」

「……うん」

『そっか、じゃあ秀ばいばい!』

「じゃあ、先に帰るなー」

「うん」



そう言って二人の背中を見送る。俺だって二人と一緒に帰りたい…けど、俺はきっと邪魔でしかないだろうから。



「秀ー!!一緒に帰ろー!」

「はいはーい!」



俺が彼女に出来ることなんてこれくらいなんだよ。








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