『真ちゃん、』


「…なんなのだよ」


『高尾くんと、喧嘩したんだけど』


「俺は知らん」


『ちょ、親友でしょ!?私たち!』


「俺はお前と親友になった覚えなどない」


『……それでね、喧嘩の理由なんだけど』


「おい、勝手に話を進めるな」


『高尾くんがね、告白されてて、それでね、偶然その場に居合わせちゃったんですね、私が。それで…私が空気読めなかったのが悪いんだけどさ!付き合っちゃえよ!って言っちゃったわけですね。そしたら高尾くん凄い顔して怒って、睨んできたわけですね』


「………」


『私あんな顔して怒ってる高尾くん今まで見たことなくて、ビビって高尾くんから逃げて来たわけですけども。今冷静に考えたら、謝罪の一つくらいしてこればよかったかなって』


「……高尾が怒るのも当たり前なのだよ」


『…さいですか』


「だいたい、人のそういった行為を邪魔すること自体迷惑なのだよ」


『……わかってるもん』


「今回のことは確実にお前が悪いのだよ」


『ぅ…わか、って、るっ…く』


「!?な、何故泣く…!」


『だっ、て……も、高尾く、怒って、るからっ…ごめんねも、言え、ない』


「…高尾ならそれくらい聞いて貰えるのだよ、いちいち泣くな」


『っ真ちゃ「ちょっと、なんで泣いてんの?」…!』


「お前のせいなのだよ…高尾」


「は?おれ?」


『った、高尾く…!』


「なーに、俺のせいって」


『ごめ、んね…さっきは告白邪魔しちゃって、ごめん、なさ』


「…ごめん、俺別に邪魔されたことに対しては怒ってない」


『え?』
「は?」


「だってさぁー、好きな子に他の女子と付き合っちゃえよって言われたんだぜ?ちょっと、ムカッとするっしょ?」


『は、え?…は!?』


「って、ことで。…俺と付き合ってよ」


『う、え……ちょ、』


「…高尾、突然過ぎて理解しきれていないのだよ」


「えー。ていうか、俺今までちゃんとアピールしてきたつもりなのに、なんで気付かないかな」


『!?』




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