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ローから借りた本を読もうと、仕事を全て終わらせて、自室でゆっくりしようとベッドに腰掛けた(本読む時は椅子よりベッド派!)。でも、まだ1ページも読み終わっていないうちに部屋の扉が大きな音をたてて開いた。こんな乱暴なのは、ローかシャチしかいないんだから。
「なぁー」
「なに?」
本から目を離さずそう答えると、シャチは私の部屋にずかずかと入り、私の隣に座って言った。
「ぎゅーってしていい?」
……あぁ、別に構わないけど。読書の邪魔にならないようにしてね。とりあえず、今いいところだから適当に返事してたら飽きるよねー。
「うん」
「ちゅーもしていい?」
「うん」
「……エッチもしていい?」
「うん……えっ?」
ん…?
今、なんか変な単語出てこなかった?
栞を挟んでシャチの顔を見ると、帽子とサングラスで表情はよくわからないけど、口角が上がっていて、
「え、……は?」
「うんっつったよな、いま」
「……い、いいえ」
シャチはニコニコしながら帽子とサングラスを取って私をベッドへ押し倒して来た。
「ちょ、はぁ!?」
「許可も貰った事だしぃ。いただきまーす」
そう言って近付いてきたシャチの顔を見ながら、何故か私は素顔かっこいいななんて馬鹿な事を考えていたのだった。
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