♯
『さぁて!後4日で静雄くんの誕生日なわけですが』
「おー…」
「へぇ、心底どうでもいい情報をありがとう」
『で、今年も静雄の誕生日を祝って小説を一つあげるのね』
「…別にそんなのいらねぇけどな」
「本人祝ってほしくないって」
「っそこまで言ってねぇだろ!」
「なんだよ。祝ってほしいならそう言えば?」
「うっせぇ!」
『…ちょっと、聞いてよ。静雄の誕生日を祝うにあたって、あることに気が付いたんだけどね』
「なんだよ?」
『実はね、臨也の誕生日をまだ一度も祝ったことがないの』
「「………」」
『記憶が確かなら5月4日だよね』
「……ッくく!」
「…ちょっと表出なよ静ちゃん」
『祝ってほしい?』
「……別に」
「祝ってもらいたかねぇってよ」
『あっ、そうなの?じゃあいいや』
「…や、ちょっと」
「あぁ?何言ってんだお前」
「……別に」
『っあはは!…よし。今年は臨也の誕生日もちゃんとお祝いしよーねー』
「……、」
prev next