♯
『岩泉先輩』
「なんだよ」
『今日一緒に帰りませんか?』
「は?」
『え、駄目ですか?もしかして予約とか入ってたりしますか?』
「いや、入ってねぇ、けど」
『及川先輩と帰るんですか?』
「なんでだよ。つーか、部活も終わってもすぐ帰んねぇから遅くなるぞ?」
『大丈夫です!待てます!』
「ほんとに大丈夫か?別に今日じゃなくても月曜なら早く帰れるけどよ」
『え、月曜ならいいんですか?』
「いや、だって待ってても暇だろ?」
『あ、あ、じゃあ月曜日に…!』
「おう、教室まで迎えに行くわ」
『っえ、いや、いいですよ…!私が行きます!』
「…迷惑か?」
『違います!や、あの…じゃあ、お願いします』
「んじゃ、待ってろよ?」
『は、い』
「え、あの二人付き合ってたの!?いつから!?」
「は?及川知らなかったのかよ」
「ていうか、松つんとマッキーは何で知ってるのさ!」
「普通に見てればわかるけど」
「そんな素振りなかったじゃん!」
「及川には気付かれたくなかったんじゃね?」
「え、なんで?」
「「うざいから?」」
「酷くない!?」
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