♯
『みんなおはよー!』
「おはよう」
『あ、おはよ………きゃああ!?』
「!?」
『だっ、誰ですか!?』
「はぁ!?誰て、俺や俺!」
『お、オレオレ詐欺…!?』
「ちっがうわ!」
俺や!
そう言って前髪を掻き分けた目の前の人物を凝視する。…え?
『りゅ、竜…?』
「そうや!」
『え、だって…私お化けかと……』
「髪おろしとっただけやろ!」
『え、え…。おろしただけであんな…!?』
「お前は…声で分からんかったんか!」
『だって、私はいつも竜の可愛い顔をみて判断するのに…あ、いや別に声も好きだよ?ただ、私はね?竜の可愛い顔を見ないと一日が始まらないって言うか…あ、話それちゃった。とりあえずね、私は竜の全てが好きだよってことを言いたかったの!決して顔が目当てなんかじゃないんだから!』
「…お前、ほんまに気持ち悪いな」
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