♯
『あ、あああ赤司くん…!』
「なんだ?」
『あの、これ、虹村先輩に…その、』
「虹村さんに渡せばいいのか?」
『!う、ん』
「虹村さんならすぐそこにいるが」
『っえ、えと、その……ちょっと』
「おーい、聞こえてんぞー」
『っ!』
「虐めるからですよ」
「あ?可愛がってやってるだろ」
『あ、あの、じゃあ私これで…』
「ちょっと、待て」
『っぅ、はい!』
「…赤司、お前は部活に行ってろ」
「はい」
『あ、あかしく…!』
「赤司に用があったわけじゃねぇんだろ」
『!』
「俺に何か言いたいことがあったんじゃねぇのか」
『っあ、』
「違うか?」
『っ虹村、先輩…!』
「おう」
『あの、その、っ…誕生日おめでとうございます!』
「ん、ありがとな」
『!』
「あと、」
『え?』
「こらから用があるときは赤司を通してじゃなくて、直接俺に言え」
『…え』
「わかったな?」
『は、はい』
「よし。じゃ、これありがとな」
『っいえ、あの、対したものじゃないので…!』
「何でもいいんだよ中身は、お前がくれた事に意味があんだから」
『っ、』
「じゃーな」
「また、からかってきたんですか」
「あー?からかってねーよ」
「じゃあ、あいつのこと好きなんですか」
「…珍しいなお前が食い付いてくるの」
「深い意味はないですよ。ただ、気になるので」
「へえ?」
「どうなんですか?」
「…教えねーよ。おら、早く練習に戻れ」
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