♯
『テストむり』
「俺もむり」
「俺もむりッス」
「……人が教えてやると言っているのに、やる気がないのなら意味がないのだよ」
「同感ですね」
『だってだって、これわかんないよ』
「どれだ」
『これ、しんたろーわかる?』
「…お前、この間やったばかりの問題じゃないか」
『えっ』
「ぶっ!お前そんなんもわかんねーのかよ!」
「青峰くん、よく人の事を笑えますね。君はまず足し算引き算からやり直してください」
「青峰っちそんなのもできないんスか!」
「お前も似たようなものなのだよ黄瀬、此処が間違っている」
「っえ!?」
『!で、出来たよしんたろー!見て!』
「…合っている。次はこれだ」
『えへへ』
「緑間くん、担当代わりませんか」
「絶対に嫌なのだよ」
「青峰くんは僕の手にはおえません」
「おい、テツ」
「黄瀬くんも代わってほしいです」
「そんな!!」
『じゃあ私が教えようか!』
「お前は自分のことだけ考えていればいいのだよ」
「え、俺教えてほしいッス!」
「黄瀬くんはやめたほうがいいですよ」
「黒子っち酷い!」
「じゃあ、俺に教えろ」
「青峰くんはそもそも態度がアウトです」
「あ?なんだって?テツ」
「お前達、いい加減勉強したらどうなんだ?俺が言わないと駄目なのか?」
「「すいませんっした!!」」
『あ、見てみて、せーちゃん!これ!出来たよ!』
「あぁ、お前は偉いな。あの馬鹿な二人とは違って」
「…なぁ黄瀬」
「…うん、完全に贔屓目ッスよね」
「何か言ったか?」
「「いえ、何も」」
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