(静雄)


『これ、狩沢さんから貰ったんだよ』

「…で?」

『静雄つけて』

「嫌だ」



そう答えるとなまえは駄々をこねはじめた。手に持っているのは、
……猫耳



『いーじゃん!ちょっとくらい!』

「付けてる時間とかじゃなくて、付けるのが嫌なんだろーが!」

『けーちけーち』

「うるせえ」

『…静雄のけちんぼ』

「だいたい、そういうのは女が付けるもんだろ」

『だって、狩沢さんが…』



なまえはそう言って、少し口をもごもごさせてブツブツと言っている。
悪いが、何を言われたってつけねぇからな。恥ずかしいにも程があんだろ



『っ、ぅ…静雄のばかぁっ』

「!?…お、おい」

『うー、…ひっく』

「泣く程のことじゃねぇだろ…?」

『だ、って…しず、おがっ』



体育座りになって座っているなまえを慰めようと近付くと



『…スキありっ!』

「なっ!?」

『へへー。嘘だよー!泣いてなんかないよー!』

「てめっ、」

『似合ってるよ!シズにゃん♪』

「っ!?」



確かに頭に少し重みがある
俺は頭についてるもんを掴むとすぐに投げ捨てた。



『っあー!なにするのさ!』

「てめぇ…覚悟は出来てるんだろうな…?」

『ふん!静雄が私に手を出せるわ、け………ナニコレ』

「俺だけ付けた、なんて不公平だろ?」

『わ、わたしはつけなくても…!!』

「おー、真っ赤真っ赤。」

『っく…!静雄のくせにぃ!』

「俺がなんだって?」

『な、なんでもないっ!』

「んー、こういうのもアリだな」

『はい?…何か、っうわ!?』

「よし、行くぞ」

『っ!?やだやだやだ!寝るなら一人で、』

「お前とじゃなきゃ意味ねーだろ?」

『っ!!』







*たまにはこういうのも


▼アリだな
▽狩沢さんのばかぁっ!!




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