(正臣)


『いますぐ、手に持っている物を捨てなさい!』

「えー?なんでだよ?」

『…一つ聞く。それをどうするんですか』

「決まってるだろ?なまえに付け『るわけないでしょ!?』」



私は嫌だと言っているのに正臣は、もう付ける気満々で私にじわじわとせまってくる



『そんなの私が付けるわけないでしょ!!』

「ぜってー似合うって。俺が保障する!」

『やだやだ、くるなぁー!!』



とうとう残り1mの所まで来てしまった。逃げようにも私の後ろには壁。なんでこんな所に逃げちゃったの私のバカ!



「よし。やっと付ける気になったか!」

『…付けるなんて一言も言ってませんが』

「じゃあ、じっとしてろよー」

『スルーですか!私の許可はいらないんですか!』

「よし!ついたぞなまえ!」

『何してくれてんだよばかぁあああ!!』



何故抵抗しなかった私!!
若干頭が重いんですけど。



『…とる』

「だめー。」



頭に手を伸ばし、猫耳を取ろうとしたら正臣に手を掴まれ、阻止された。



『離せ!』

「んー、なまえ上向いて」

『?なんっ…っ!?』

「真っ赤!」

『ばーかばーか!!くたばれ正臣っ!』



素直に上を向いた私が馬鹿でした。
もう、やだ…、



『っ〜ばか!!』

「まぁまぁ、そう怒るなって!じゃあそろそろ行くか」

『は?どこに…』

「帝人と杏里んとこ」

『…なぜ?』

「今日はみんなで猫パやろうぜ!」

『やだ!』

「大丈夫だって。みんなに付けさせるから」

『え、杏里も?』

「そうそう」

『…行く』

「じゃあ、決定!」



だって、杏里可愛いんだもん。
絶対似合うでしょ?







*みんなで、


▽え!?これ付けたまま歩くの!?
▼当たり前だろー?




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