(臨也)


「なまえー。」

『なぁにー?』



そう言いながら俺の元へひょこひょこやって来るのは、彼女のなまえ。



「こんなのがあるんだけど」

『お、ぉ?猫耳…?』

「そ、なまえの"ために"買って来たんだよ」

『私のため?』



少し馬鹿な所もあるけれど、そこも含めて可愛いと思う。



「俺がつけてあげよっか」

『うんー?』

「はい、じっとしてー」

『ひゃはは、くすぐったー』

「…できた。」

『猫!』

「うん、猫」

『臨也にもつけてあげるよ』

「え゛。いや、俺は…」

『大丈夫だよ。臨也の分もあるから』

「…なんで?」



なまえはどこから持ってきたのかわからない黒色の猫耳を俺の頭に付けた。



「………」

『わぁ!臨にゃんかわいいー!』

「…なまえのが似合ってるよ」

『えへへー。ありがとぉー』

「どういたしまして」



へにゃり、と笑っているなまえを呼び寄せて、俺の足の間に座らせた。



『ぎゅー』

「ぎゅー、」

『くすぐったいー』

「あれ。シャンプー変えた?」

『うん。いい香りでしょー』

「そうだねぇ」



そう言って暫し彼女の首筋に顔を埋める。始めはくすぐったそうにしていた彼女も慣れたのか、俺の胸に顔をぐりぐりしてきた。

仕事も何もかも忘れ、二人で過ごすこんな日が俺はすきだったりする。







*あ、猫耳


▼普通に忘れてた。…まぁ、いっか
▽…ぐー




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