ばらかもん×マーブルコラボ
◆下手くそ
低いテーブルの前に背中を丸めて座り込み、筆片手に半紙に向かう砂夜子。
「さ……よ……こ……。よし、出来た」
「砂夜子」と書かれた半紙を満足げに掲げる。
そこに、戻ってくる半田先生。
「お前はまた人の筆を勝手に……って、なんだその記号は。何て書いてあるんだ? あれ、でもどことなく文字っぽい……痛え!」
手に持っていた自信作を丸めて先生に投げつける砂夜子。
「……ふん!」
砂夜子は恐ろしく字が下手くそ。
◆じゅうぶん美味しい!
料理の鉄人をみる二人。
「うわー! 見てよあの盛り付け! ド派手だなあ」
「そうだな」
「味付けも凝ってるね。色んな香辛料使ってるんだってさ」
「……そうだな」
「料理界の巨匠達も誉めてるね」
「……そう……だな」
段々肩が下がるヒロシ。
遊菜はにっと笑って。
「でも」
「?」
「シンプルな盛り付けでも、沢山の香辛料が無くても、鉄人が満足しなくても、美味しいご飯は食べられると思うなあ」
「遊菜?」
「例えば……ヒロの作る料理とかね!」
自信を持てオール3!
◆心臓に悪い
カップのアイスを買ってきた半田先生となる。
なる「先生はやく! アイスばとける!」
清「急かすなって、もう家につくんだから」
玄関のドアを開けると……。
清「……さ」
なる「さ?」
清「砂夜子!?」
そこには廊下でぶっ倒れている砂夜子の姿が!
清「な、なる! 人呼んでこい!!」
なる「わかった!」
飛び出すなる。
清「砂夜子! おい砂夜子!」
半田先生が砂夜子の肩を掴み助け起こすと、砂夜子がうっすら目を開けた。
砂「先……生」
清「砂夜子……! よかった、今なるが人呼びに行ってるから……もうすぐ病院に……」
砂「……った」
清「なんだ……?」
砂「腹が……へった」(ぐーぎゅるるる)
清「……え」
お腹すいただけでした。
◆お騒がせしました
なる「先生! 連れてきた!」
遊「砂夜子ちゃんッ!!」
美「大丈夫!?」
珠「重症なの!?」
ヒ「もうすぐ母ちゃん来るから!」
ひな「うわあああん」
ドタドタと上がり込んでくる若者達。
砂夜子のリボンを掴みあげたまま固まる半田先生。
美「せ、先生何しよっと!?」
珠「あれ? 砂夜子さん倒れてたんじゃ……」
なる「まさか先生、砂夜子さんを引き摺って起こし……」
清「てない!!」
遊「え、どういうこと?」
奥さん「先生ー!」
外でトラックスタンバイの郷長と一緒に奥さん到着。
清「ああもうどうすんだこの騒ぎ!」
砂「……(先生に任せてそっと逃げよう)」
結構な騒ぎになりました。