◆マイブーム
砂「爪弾くはたおやかな調べ!」
遊「こら、ソファの上で跳ねないの砂夜子ちゃん」
十「何してんの?」
遊「……プリキュア、ハマっちゃったみたい」
十「何プリ」
遊「スイプリ」
十「だいぶ前じゃねーか」
中の人ネタ。
◆マイブーム2
砂「異議あり! ジム、貴様の証言は矛盾している!」
十「今度は何だ」
遊「逆転裁判。オドロキくんがお気に入りなんだって、砂夜子ちゃん」
十「大丈夫です! ってか」
遊「待った! 今の何」
十「“揺さぶって”みろよ、ほら」
ジ「OH! 一体どこが矛盾しているんだい? 俺はあの時確かに……」
砂「この証拠品をよく見るがいい! 無罪などありえない! 絶対に有罪判決くれてやる」
十「……弁護士じゃなくて検事の方かよ」
中の人ネタ2。十代→けんぬ→オドロキくん
◆誰のもの?
砂「遊菜は十代のもの、十代は遊菜のもの。私は誰のものだろうか、誰が私のものなんだ?」
ジ「……OH……」
十「難しい質問だな」
遊菜ちゃんがちょっと席を外しているときのこと。砂夜子の疑問。
◆男女五人夏物語
高校二年の夏休み、青春の時。
五人の男女はとある海の家へやって来た。
そこで繰り広げられる、伸びた素麺のように複雑に絡み合いもつれ、イカ墨色みたいに切なくて、かき氷のよう甘ったるく、両手持ちした花火のように刺激的で、七味唐辛子のようにちくりと痛い、ひと夏の淡い思い出……。
“俺、お前のこと……”
“私紅しょうが苦手なんだが”
“好きだ、俺と付き合って欲しい”
“あいつじゃなくて俺を見ろよ!”
“この時がずっと続けばいいのに”
塩辛い焼きそばと共に送る、海の家を舞台に繰り広げられる少年少女達の物語……。
うっかりかぶった波しぶき、それは確かにあの涙と同じ味がした……。
そのうちちゃんとした夏の海の話を書きたいです。
◆本当にいいんですかそれで
ヨ「なあジム、俺お前のこと応援するぜ」
ジ「thankyou! でもどうしたんだい、突然」
ヨ「俺思ったんだ! お前が砂夜子と付き合うようになれば、砂夜子の遊菜へのガードが薄くなるだろ。そうすれば、遊菜へアタックするチャンスが巡ってくるんじゃないかって」
ジ「OH! それは名案だな。……だが、君は本当にそれでいいのかい?」
◆仲良しです
十「砂夜子、夕飯なにがいい? 遊菜は何でもいいって」
砂「ハンバーグ」
十「ココアいれたぞ、冷めないうち飲んじまえ」
砂「ありがとう」
十「どういたしまして」
砂「寝癖が治らない」
十「そこ座れ、直してやるから」
砂「……いい、遊菜にやってもらう」
十「? おう」
基本的に関係は良好。でもやっぱり遊菜ちゃんを間に挟んじゃう砂夜子。
◆でもやっぱり
「雨だ」
「ほんとだ、傘持ってきてないや」
「俺はある。折りたたみだけど」
「ずるい自分だけ!」
「持っていったほうがいいって俺今朝言った」
「そ、そうだっけ」
「確かに十代は言っていた」
「砂夜子ちゃんまで!」
「仕方ないから、お前らで使えよ」
「え、悪いよそんなの……」
「……三人で使おう。頑張れば入れる」
………
「キツイ、きついって砂夜子ちゃん」
「十代もっと中には入れ、濡れるぞ」
「お前こそもっと詰めろ、肩も頭も濡れてるじゃねえか」
「両横からプレスされる私のこともちょっと考えてよね……あったかいからいいけど」
三人で仲良く帰ればいいんじゃないかな。