「それデーハ、皆さんに紹介するノーネ!サウス校から留学を終えて帰ってきた、シニョーラ露樹ナノーネ!」
『紺野露樹です。よろしく!』
“うわ、美人〜…”
“帰国子女だって!かっこいい〜…”
生徒達がざわめく。
『ちょっと事情があって、皆さんより1つ歳上ですが、同級生として気軽に話しかけてください』
にこりと露樹が笑った。
「シニョーラ露樹、シニョール吹雪の隣に座るノーネ」
『はい』
“吹雪様の隣ですって!”
“羨ましい〜…”
女子生徒達の声を聞いて露樹が苦笑いした。
小さく手を振る吹雪の元に駆け寄り、隣の席に座った。
「それでハ、授業を始めるノーネ!」
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授業が終わり、休み時間になるとクラスの女子達が一斉に露樹の元に集まる。
「紺野さん!サウス校に居たときのお話聞かせて!」
「私も!聞きたい!」
『いいよ、何から話そうか』
「…人気者だな、露樹さん」
女子達からの質問攻めにあう露樹を見てヨハンが言った。
「どんなデュエルすんのかなー」
「お前はほんとにデュエルばかりだな」
楽しそうに笑う十代に万丈目が呆れ気味に言った。
「だってさ、飛び級して留学までしたんだろ?そんなスゲーやつが居るんだ、気になるだろー」
「…まったく、単純なやつだ」
万丈目がため息をつく。
十代は机に肘をついて楽しそうに足をぶらつかせた。