□無題


「あっ、いた…」

痛みで瞑った瞼の端から一筋の涙が伝う。

「あぁ、はぁ…ん、」

ぽつり、ぽつり、と遠慮がちに紡がれる嬌声は普段の音より2オクターブほど高い。

「いい顔してるよ」
「…うるさい」

言われて恥ずかしかったのか両腕で顔を覆う仕草は可愛らしくて、もっと虐めたいと心が疼く。

「隠さないでよー」
「むりー…恥ずかしいって…」
「…」

ずい、と彼のいいところ突いてやると体が大きく反応する。

「あっ、ざん、げ…やめっ」
「レンレン、ここ好きでしょ?」
「んあ、っ…も、許して」

両腕の隙間から見える彼の顔は、汗と涙と涎でぐじゃぐじゃでどうしようもなく獣のように貪りたいという気持ちに支配されていく僕の脳内。

「だめだよ、レンレン…そんな顔されたらもっと虐めたくなっちゃう」

両腕をどかして額に口付けるてやると首に彼の腕が巻き付く。

「ざんげ…」

ああ、どこまで彼は僕の脳内を支配したら気が済むのだろう。

「レンレン、ごめんね…もうちょっとだけ付き合ってね」

膝裏を持ち直して挿入を深くするとまた上気した頬に涙が伝う。
それを舌で掬ってやると目が合い、どちらが仕掛けたのか分からないけれど唇が重なる。
ぎゅっ、と抱き締めあって汗ばむ肌が重なれば、お互いの境界線が分からなくなった。

体温、心音が同化していく。
ああ、彼に落ちていく。
跡形もなく。

----------
親愛なる水海さまに捧げます
お誕生日おめとうございました!
本当に遅くなってごめんなさい(´;ω;`)
これからもぜひ残連について語らせて下さい´///`



return|home


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -