ノンスピード日常ガール! | ナノ






ななこ!






「鉢屋君!おはよう!」
「ああ、変人おはよう。」
「キャッ鉢屋君に挨拶返してもらちゃった!」

「今日も元気だねえ苗字さん。」
「あ、不破君もおはよう。へへ。」
「はよーっス、お、苗字、今日は調子良さげだな。」
「あ、おはよう竹谷君。えへへ、おかげ様です。」



「あ、今日数学小テストじゃん。やっべ。」
「そういや宿題出てたよね。ハチちゃんとやってきた?」
「こいつがやってくるとかねえだろ。」
「な!なんだ三郎!オレを馬鹿にすんな!」
「えっ竹谷君やってきたの?珍しい。」
「いや、やってないけど。」
「よし竹谷てめえ表出ろ。」



「で、ここがこうなるでしょ。」
「うおっ分かった!なるほど!」
「で、ここがこうなって終わり。これ分かっときゃ今日のテストは大丈夫でしょ。」
「すげー!苗字がいて良かったわ!」
「苗字さんって結構頭良いよねえ。」
「ああ、意外だよな!」
「ちょ、竹谷君それどういう意味。」
「あ、はは。」
「せめて否定してよ!フォローフォロー!」
「でもそういえば苗字さんは兵助たちと一緒の特進クラスだしね。頭良いのも頷けるかな。まあ大体は僕達普通科のクラスにいるから忘れがちだけど。」
「うーん、私も久々知君ほど頭がいいわけではないけどねー。」




(キーンコーンカーンコーン)

「あ、チャイム鳴ったけど、朝のHR始まるよ。大丈夫?苗字さん。」
「うん、今日は普通科クラスで受けるから大丈夫。」
「そっか。」
「なあ、今更だけどなんで三郎の席の隣りにこいつの席があるんだよ…なんかここだけ列増えてるし…」
「え、今更?」
「ある日いきなりクラスに新しい机が運ばれてきたときには驚いたなあ。」
「私も驚いた。しかも自分の隣りに運ばれてきたしな。」
「えへへ、先生に交渉したらOK貰ったんだ。」
「どういう…」
「初めてHRにいたときも先生にはなんにも言われなかったしね。」
「余りに何事もないようにHRが進んでいったときには私も全力で突っ込みかけたな。」
「うん。HRぐらいならいいよって担任の先生とか校長先生が。」
「マジかよ。」
「校長とか何言ったんだ、お前。」
「え、普通に言ったけど…」
「苗字の普通は常人とかけ離れてるからなあ。」
「しかもそっちのクラスが自習中にもたまにくるよね。」
「ほんと今更だけどこれ普通ありえねえことだよなあ…」





「席つけーHR始めんぞー」
(がたがた、)

「しっつれいしまーす。」
「失礼します。」

「あれ、勘ちゃんに兵助。」
「お、どうした尾浜に久々知。」
「あ、せんせー、重要な話あるからすぐさま苗字を回収せよ、って指令入ったので苗字さん引取りに来ましたー。」
「そーか。じゃ、苗字、」
「はい、ちょっと寂しいけど我慢します。ううう、鉢屋君…名残惜しきかな…」
「分かった分かった。早く行くぞ。」
「久々知君は冷たいねえ。」
「おい誰のために俺がここに来たと思ってる。」
「勘右衛門くんに無理矢理連れてこられたんじゃないの?豆腐に釣られて。」
「まあ、そうだけど。だが勘違いするな苗字。俺は食としての豆腐だけに釣られたんじゃない。なぜなら豆腐には食としてだけではなく既にそれを卓越したものが、」

「失礼しましたー。」
「失礼しました。」
「うちの子がお世話になりましたー。」
「ちょ、勘右衛門君!」



「なんか、特進って濃いよな…」
「ああ、分かる。」
「うん、僕も同感。」








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