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飼育小屋なう

ある日、俺は朝早くに起きて兎を狩ってきた。たまに仕方なしにこうやって命を頂戴することがあるが、俺は一狩りいこうぜ!!というノリで生物を狩るべきではないと思う。特に兎らへんは駄目だと思う。うさちゃんのぷるぷるした目を見ると俺はちょっと手が動かなくなる。うさちゃん本当にごめんな。俺、うさちゃんの命大事に扱うから…

と、こんな風に兎を狩り、二、三切れを残しておばちゃんに後の肉を渡して俺はある場所に向かっていた。
そのある場所とは、かの生物委員会で有名な飼育小屋である。


飼育小屋にたどり着いた俺は中に入り、ある人物、あ、人物じゃなかった。動物に、こんにちはっす。かみこさん、元気にしてらっしゃいますかと声を掛けた。もう分かっただろうが俺はかみこちゃんに会いに来た。何故かと言えば先日の武道大会のお詫びである。
あの時は本当に申し訳のないことをした。俺は保険テントに行けば治療を受けられるが、かみこちゃんは目を洗いたくても自分ではできず、ただひたすら勝負が終わるまで目の痛みに耐えるという苦行を強いられていたのである。俺によって。本当に申し訳ない。

「あの、かみこさん、先日の件に関してなんですけど、本当にすみませんでした。これ、こんなものですが、お詫びの品なんですけど。」

「あ、かみこさん、いい食いっぷりですね。良かった、気に入ってくださいました?」

傍から見れば明らかにこいつ頭いかれてんじゃねーのと言うレベルだが俺はかみこちゃんに話しかけた。こういうのはな!心が大事なんだよ!熱いハートが大事なんだよ!もっと熱くなれよおお!


そう修造しつつも今日も下心全開の俺は、ある計画を立てていた。
何かって今は朝。生物委員が朝の世話をする時間である。つまり待っていれば竹谷君がくるはずである。
かみこちゃんの様子を見に来た俺が竹谷君に朝の掃除手伝おうか?と言い二人で掃除をすることにより俺に友達が、友達とはいかなくても挨拶をするレベルの友人ができるはずである。多分。

そうしてしばらく誰か人が来るのを待ったが、それはもう待ち続けたが、残酷にも人が来る気配がないまま予鈴が鳴り、俺は泣く泣く教室に行くはめとなった。
なんで。なんでこないんだ。と半泣きで教室に向かう途中、竹谷君が寝坊したああああ!と大声で叫びながらばたばたと廊下を走っていくのが見えた。

視界がぼやけてきた俺はとりあえず目尻を拭っておいた。





そんな感じのある早朝。
(今更だけど俺タイミング悪過ぎじゃないっすか?)
(どう思います?かみこさん。)



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