友達とバスケ
あれから補習が終わるまで、私は征十郎に付きっきりで英語を叩き込まれた。
なんでこんな問題できないの?馬鹿だなぁユアは・・・
などと罵られたりはしたが、勉強の教え方はすごく上手いから文句は言えない。
さすが学年トップ…
さっぱりだった今日の課題も一人で解けるまでに成長した。
『征十郎の教え方は分かりやすくてとてもいいよ。』
赤司「いきなりなんだい?当たり前じゃないか。」
『・・・』
赤司「ああ、そうだ。僕にもアイスを奢ってくれるよね?」
『は?』
ふふっ
と意味深に笑うと部活がまだあるからと黄瀬君を引きずりながら教室を出て行った。
その後、すぐにメールで“体育館に寄ること”と征十郎から誘い(?)が来た。
いつまで部活があるのかは知らないが、待たないと怒られそうなので教室でしばらく涼しんでから体育館へと行こうと思う。
体育館に着くまでとても熱かった。(冷房が効いてるのは教室内だけだから)
校舎内では吹部が個人練習をしていたり、グラウンドでは野球部、サッカー部が汗を滝のように流しながら部活をしている。
夏休みにもかかわらず、大半の生徒は部活動などで学校に来ているようだ。
私にはありえないことなのだが。
こうした補習とか強制的なやつが無い限り私は家でくつろいでいることだろう。
部活動に勤しむ皆に関心しているとすぐに体育館についた。
バスケ部の貸切なのだろうか、バスケットボールのつく音しかしない。
体育館を覗いてみると人数は少なく、多分1軍の人しかいないのだと思う。
『あ、真たーん』
緑間「ユアか。・・・その呼び方やめるのだよ。」
黄瀬「あ、ユアっち〜助けてくださいっス」
真たんの後ろから黄瀬君が走ってきていきなり抱きつかれた。
なぜか半泣きで。
状況がつかめない私に横から征十郎が(ハサミ持って)教えてくれた。
赤司「涼太はユアにいろいろと迷惑をかけたようだからね・・・ただ練習を5倍にしただけさ。」
黄瀬「5倍以上っスよ!!!!!」
緑間「ユアは気にしなくていいのだよ。すべて黄瀬が悪い。」
『ご愁傷様です。黄瀬君』
征十郎には皆逆らえないからね。
無理もないと思う。
でも、私黄瀬君に迷惑かけられた覚えないんだけどなぁ・・・
黄瀬「それよりも、ユアっちは緑間っちとどーゆー関係なんっスか!?」
緑間「『幼馴染/なのだよ』」
黄瀬「えっ!?ユアっちの言ってた幼馴染って緑間っちの事だったんスか!!?」
『家が近くて親同士も仲がいいもんねー』
緑間「昔はよく遊んだのだよ。」
『今は部活優先で遊んでくれないしー』
まあ、この年になって異性同士で遊ぶとかあまりしないだろうけどさ。
??「赤ちーん。この子誰〜?」
ひょいっ
と、私の体は宙に浮く。
見ると、紫の髪色をした巨人がいました。(まいう棒をくわえた)
下を見てみると、征十郎を見下ろせた。
なにか優越感。
赤司「敦。ユアをおろしてやってくれ。紹介するから。」
紫原「んー。赤ちんより小さくてかわいー(抱」
足は地面に着いたものの、抱きしめられて身動きが取れなくなった。
体格の差がありすぎてつぶれそうだ。
『ん゛−っ!!苦しいっ』
緑間「早く離すのだよっ!!ユアが潰れる!!」
赤司「早く離れろ敦」
紫原「ちぇー・・・」
『ぷはっ』
やっと離してくれた・・・
えっと・・・紫原君だっけ?
??「きゃー!!ユアちゃーーーんv」
遠くからなにやらかわいい声が・・・
とおもったら抱きつかれて、やわらかいものがあたる。
桃色のさらさらな髪がとてもかわいい同じクラスの桃井さつきだった。
バスケ部のマネをやっているとは聞いたが本当だったんだ・・・
ここ帝光中のバスケ部は練習量や部員の数はハンパないとは聞くが、マネの仕事もそれなりにきついとも風の噂で聞いたことがある。
さつきはかわいいし、美人だし、力仕事が出来なさそうに見えたから・・・本当にマネをやっていることにびっくりした。
『さつき、夏休みもマネ業やってるんだ。大変だね』
桃井「男ばっかりだし、暑苦しいけど、ユアが来てくれたからそんなのぶっとんじゃった!!」
『それはよかった』
私はさつきに抱きしめられたままコートを見る。
(今日はよく抱きつかれる)
すると、日に焼けた青髪と背の小さい水色の髪の人がシュート練をやっていた。
こちらのことに気づいたのかボールをもってこっちに近寄ってきた。
??「誰だ?」
??「白川ユアさんですよ。隣のクラスの。」
『征十郎、この人たち誰?』
赤司「僕達キセキのこと知らないのかい?」
『興味ないから。』
緑間「昔から興味ないものには本当に無関心だからな。」
桃井「紹介してあげるよー」
自己紹介タイムがはじまった。
2013.0506微修正
主人公の苗字が間違ってましたすみません
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