モデルと英語


英語

分からない

このアルファベットが並べられた文が

さっぱりだ


『I・・・ハベ?ウヲッテド??ティス、イス・・・pen.』


Iとpenだけは読める。

それ意外はまったくわからん。


先生「・・・・遠都さん、がんばってください」


こりゃ先生も諦めてるな。

そして手に持っている基礎って書かれた紙の束は何なんだ。

また私に課題を出そうというのか。


黄瀬「ユアっち教えてあげるっスよ」

『・・・できるの?』

黄瀬「基礎とかそういうのが分かればすぐ分かるっスよ。」


うらやましい。

私は基礎もまだ身についてないよ。


黄瀬「ここはbe動詞が来るんスよ」

『びー動詞って何?』

黄瀬「まずはそこからっスか;;」


ごめんね黄瀬君。

基礎の基礎から分からなくて。

でも、黄瀬くんの教え方は多少ぎこちないけれど先生の教え方より分かりやすかった。
(ごめんね先生)


『あ、なるほど・・・』

黄瀬「分かったっスか?」

『うん!最初よりかだいぶ分かったよ!』


補習が始まった時よりもだいぶ英語が分かってきた。

並べられた単語で文を作ることはなんとかできるようになったが、意味はいまだに解釈が出来ないのであった。


先生「まあ、今日のところは合格としましょう。」

『やった!』

黄瀬「よかったっスね、ユアっち」

『うん(笑』

黄瀬「っ!///」


黄瀬君のおかげで今日の補習は達成できた。

もし、いなかったら私は孤独と英語たちと戦いながら死んでいただろう。


『そうだ、黄瀬君。アイスおごってあげるから一緒に帰ろう!』

黄瀬「え、悪いっスよ!!」

『いいのいいの。ほら、早く行こう!』


教えてもらったんだし、これくらいはしないとね!


『はい、ゴリゴリ君でよかったかな?』

黄瀬「ありがとうっス」


シャリ

と夏の定番ゴリゴリ君をかじる。

冷たくておいしい。


黄瀬「そういえばユアっちは何か部活に入ってるんスか?」

『今のところ帰宅部。部活ってめんどいしね。』

黄瀬「帝光には何で入学したんスか?」

『んー・・・・バスケやってる幼馴染がいたから。』


もうひとつの理由は家が近いからだけどね。

帝光は部活に熱をいれてるところだから部活に入ってないひとは珍しいけれど帰宅部がいないってわけじゃないしね。

べつに部活参加も強制ではないから私は面倒というりゆうで入ってないだけ。


黄瀬「幼馴染っスか・・・」

『気になる?』

黄瀬「まぁ、少し。」

『また今度教えてあげるよ。』

黄瀬「わかったっス」


それからまた、沈黙。

蝉の声と近くのストバスからボールをつく音が聞こえた。


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