弁当と2倍


AM.6:00

トントン 

灰崎(…ちゃんと作ってくれてんのか)

ピーーーーーーー

灰崎(…まあ、レンジも使うよな、)

ピーーーーピーーーピピピピーーー

灰崎「って、使いすぎだろっ!!!」

『何が?』

灰崎「レンジだよっ!!冷食ばっか入れてんじゃねェっ健康に悪いだろうが!!」

『だってぇー祥吾の冷蔵庫には材料ないしぃー、あるものといえば大量の冷食だったんだもんっ』

灰崎「…」

『仕方ないでしょ。』

灰崎「…部活帰りに買い物行くぞ」

『はいはい』

冷食ばかりが詰められた弁当を二つ持ち、今日も部活へ行ってきます!




赤司「…そろそろ休憩に入るか。」

正午をまわり、ちょうどいいお昼時。

私は散らばるボールを適当に片付け持参した弁当を持つ。

風通しのいい窓付近に座り弁当を広げていると、後ろから征十郎がやってきた。

赤司「隣いいかな?いいよね。」

『何自問自答しちゃってんの』

赤司「ユアは今日弁当を作ってきたのか。えらいぞ」

『スルーか』

赤司「その卵焼きを、あ、あーんって…」

『しません(ぱくっ』

スルーするのならこっちもスルーするよ。

スルー返し!!

征十郎が悲しそうな、物欲しそうな顔しながら見てるけど気にせず食べる。食べる。

灰崎「ユアっユアっっつ!!!なんだこの卵焼き!!」

『なに、まずかった?』

灰崎「うっめぇえ!!今までに食べたことねぇ感じ!!」

『おおげさな。』

食べながら話す…いや、叫ぶ祥吾。

口からこぼれてるし!きったねぇ!!

そんなにこの卵焼きおいしいのかな??

灰崎「いや、まじでうめーし!また作ってくれよ!!」

『簡単だし、いいけど…』

赤司「いやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやいやっ!!」

『嫌なら私から離れよ…征十郎。』

赤司「なんで僕のユアが祥吾に弁当をっ!!!!?」

『私は征十郎のじゃない!!』

灰崎「(どやぁああ)」

勝ち誇ったように祥吾はドヤ顏。

見てるこっちがうざくなるくらいだ。

赤司「なんで僕じゃないんだ、なんでなんでなんでなんでなんで…」

『でも征十郎はいつも弁当もってきてるじゃん。…私のよりとぉってもおいしそうな』

赤司「でも、僕は、ユアの弁当が、食べたいんだよぅう」

とうとう征十郎は膝を抱えシクシクと泣き始めた。

こうなってはなにもきいてくれそうにない。

『私はどうすればいいの』

黒子「作ればいいと思います。」

『のわぁああっ!!!??』

背後からいきなり声をかけてきたテツヤ君。

全然気づかなかったよ!すっごい影薄いね!てっちゃん!!

『えぇー…』

黒子「弁当が1つや2つ増えてもさほど変わらないでしょう?」

『少し負担が増えるけど…まあ、あまり変わらないかな』

黒子「じゃあ、いいですね。明日からは僕と赤司君の分もお願いします」

『え』

黒子「だって、2つくらい増えても大丈夫なんでしょう?(黒」




ま、真っ黒子様…((( ;゚Д゚)))








赤司「計画通り」




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