×ゲームと橙色の空


約束の土曜日。

今度こそは遅れまいと約束の2時間前に起きて支度をしていた。

それに、真ちゃん以外の男子と遊ぶのは初めてだ。

昔は人見知りだったのであまり外出もせずに部屋に篭っていたものだ。

室内ゲームなら真ちゃんと張り合えるぐらいには上手いと思ってる。


クローゼットからそれなりにカワイイ服を選び、鏡の前で確認してみる。


『うん…これならおかしくないかな!!』


服も決まり、軽く朝食もとっていると丁度いい時間になっていた。

そろそろ家を出ないと間に合わなくなる。

また征十郎に怒られるのはゴメンだ。


待ち合わせ場所と時間は約束を交わしたその日の夜に来た。(あれ、メアド教えたっけ)

準備がよすぎるあたり、あの時遅れなくても付き合わされる予定だったんだなと思った。

駅前の時計の前まで行くと、もう彼は来ていた。

まだ時間の16分前だというのに。

ぬかりのない人だ。


『ゴメン征十郎、待った??』

赤司「いや、まってない。今日は遅刻しなかったんだな。」

『いつも遅刻すると思わないでよね…』

赤司「…服、かわいいね。」

『へっ!?』

赤司「じゃあ、行こうか」

『ちょっ…』

征十郎は私の手を握り、歩き出す。

まずは近くの大型スポーツショップに寄った。

いろいろなスポーツ用品が並べられていて品ぞろえも豊富だ。


次に寄ったのは、おしゃれな喫茶店だ。

店内も落ち着きがあって静かでとても居心地がいい

赤司「何か頼みなよ」

『え?』

赤司「僕のおごりだ。」

『ヒャッホォオオオオ!!!なにたのもっかな〜』


苺のショートケーキを食べ、ゆっくりしたあと帰路についた。

空が橙がかっていた。


『征十郎、私はここで大丈夫だよ?』

赤司「いや、家の前まで送っていくよ」

『いやいや!悪いし!てかもう、すぐそこだし!』

赤司「女の子を家まで送り届けなければ男として廃るだろ?」

『征十郎は心配性だなぁ…私を襲う輩なんていないって!ってことでさよなら〜!!今日はありがとうね!』


半ば無理矢理会話を終わらせ自宅へと駆ける。

この角を曲がれば私の家だ。


ドンっ!


家へと急ぐあまり前方不注意になっていた。


『ったぁ〜〜〜〜〜』

私は思いっきり後ろへ倒れ、しりもちをついた。

くっそ痛いよ?

ケツが割れちゃったよ?

はっ((( ;゚Д゚)))

それよりもぶつかった人に謝らなければ!!


『す、すすうすすすいませぇぅあんんん!!!』


??「おい、てめぇ…ちょい面かせや」





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