オハヨーゴザイマス。
花粉症が辛い大月紅夜です。
大崎「一週間後の朝から体育祭が行われることになったんで」
朝、自販機から戻ると大崎が教壇に立っていた。
面倒だと書かれた表情で各列に手紙を配る。
え、もうSHRの時間?
そんなことない、だってまだ先生いないし。
紅夜「何事」
大崎「お前ら何で居なかったんだよ!」
悠「ちょっと金星に」
夢汰「ココアがないんだけど」
牙瑠「あ、がわさーん!おはよ!おはよう!がわさん!」
がわこ「はいはい、おはようがるさん」
何で大崎がこんなにうるさいのなんて知らないよね。
雛志は通常運転だから、まぁいいとして。
夢汰はココアがなんちゃらだし。
がわがるは朝からうるさいし。
紅夜「え、何なの」
大崎「姐さんの代わりに俺が呼ばれたじゃねーか!」
そんな事を言われても何も知らねぇわ。
自販機に行くぐらい良いだろ。
とりあえず席に座る。
なんか、私がいなかったから呼ばれたらしい。
いや、学級委員長い任せっきりって良くないからたまには呼ばれなよ。
一番前の席の夢汰から大崎が配った紙が渡される。
後ろのがわさんに渡す前に気になったから読んだ。
まぁ、取られたけど。
紅夜「・・・SOMYの扱い」
がわこ「え、なになに」
大崎「俺が決めたことじゃありません!」
悠「単位を人質にしたとは・・・」
夢汰「校長も考えたね」
大崎「説明しまーす」
やる気が感じられない大崎が説明を始めた。
2学期だから、体育祭が行われる。
先日の会議でも話し合ったから近々あるとは思ってたけど、意外と早い。
期間は来週の朝から、1日。
朝のSHRから帰りのSHRの時間まで。
参加しなかったら体育の単位無し。
内容はSOMY+生徒会vs一般の生徒で行う隠れんぼをするらしい。
鬼はSOMYと生徒会。
他の生徒は校舎内限定で隠れる。
これは隠れ鬼ではなく隠れんぼなので見つかった時点でおしまい。
最後に勝ったものは賞品と冬休みの宿題免除っと書かれていた。
体育祭で隠れんぼ?
がわこ「がるさぁぁぁぁぁぁぁん!」
牙瑠「やったねがわさん!隠れんぼ!」
あ、そういえばお前か。
紅夜「質問!」
大崎「はい、姐さん」
紅夜「校長殴りたいです」
大崎「後でやってくれ」
止められなかった。
いつの間にか居た担任も副担も止めなかった。
後で実行しよう。
がわこ「これ、先生はやらないの?」
大崎「先生は職員会議をするそうでーす、ねっ、先生」
担任の顔を見れば少し青ざめていた。
副担も嫌だという表情を浮かべている。
え、何なの。
夢汰「しつもーん!」
大崎「はい、夢汰」
夢汰「コレの目的は?」
大崎「生徒が楽しむ姿を見たい、だそうです」
ぶっとばすぞっと他の生徒から声が漏れる。
単位が人質に取られている為にサボることができない。
悠「はい!」
大崎「ん、悠」
悠「賞金じゃないんですか」
大崎「校長とお話してください」
悠「りょーかいです」
生徒に賞金を出すわけないだろうとも思ったけど。
あの校長ならやるかもしれないよな。
賞金なら・・・っと生徒がザワザワしだした。
がわこ「はい」
大崎「はい、がわさん」
牙瑠「きゃー!がわさーん!」
がわこ「私ギネスやらなくちゃいけないんだけど」
牙瑠さんをスルーして真顔のがわさん。
違う意味で教室内がザワッとした。
ギネスだなんてこの高校の生徒から口に出るとは思わなかっただろうね。
紅夜「え、ギネスやってんの?」
がわこ「かーさんがウチにやれって言ったんじゃん」
悠「あれまだやってたんだね」
夢汰「塩宮、諦めてなかったんだね」
大崎「おい、まてSOMY。説明しろ」
え、説明ってギネスっすか。
紅夜「あぁ、依頼だよ依頼」
夢汰「コーラを振る依頼だよ」
悠「ギネスを狙うだけの簡単なお仕事」
がわこ「簡単じゃないんだけど」
SOMYって何をしてるんだって言われた。
依頼だってば!
話が脱線していたので強引に戻された。
大崎「今日やることだけど・・・」
はぁっと一息ついて大崎がまた口を開く。
大崎「SOMYは生徒会と作戦会議。他は隠れ場所とかを決めたら帰っていいって。準備期間は今週な」
うわ、うわうわうわ。
今生徒会と作戦とか言った?
がわこ「私、ホワイト辞めようかな」
大崎「SOMYってそんな簡単にやめれんの」
悠「やめるにはSOMY全員の血の刻印が必要に・・・」
がわこ「初耳なんだけどw」
夢汰「塩宮はオレ達を殺せると言うのね!」
がわこ「(迷わないだろうけどね)」
紅夜「がわさんが無言」
大崎「とりあえず、SOMY」
生徒会室に行けっと鞄を押し付けられて追い出された。
悠「なんて冷たい扱いなんだ!」
大崎「行事でも本気でやる」
鬼をするSOMYが追い出された。
紅夜「大崎のばああああか!」
夢汰「少年に言ってやる!」
悠「アイスくれよ!」
がわこ「コーラ投げるぞ!」
教室内から「うるせええええ!」と返ってきた。