SOMYと就職組



はい、どうもどうも
音ゲーがやめられない雛志悠です。

宿題が終わらないってことで集まりまして。
夢汰とがわが色々食べながら宿題をやってますやってます。
隊長は夏休み前からやってたんで終わってるらしい。
扇風機前にガンプラを広げてる。

私?
私はね。
うん、色々な意味で終わった。
だから音ゲーなうなんです!



―――バンッ

―――ダンッ



「うわぁッ!」


急にドアが勢いよく開いて閉まった。
最近コレやる人を良く見るんだけど何。
ブーム?


紅夜「今だ!いけがわさん!」
がわこ「ちょ、足痺れた」



―――バンッ



「来てやったぜSOMY!」


いや、誰も頼んでないよ。
ゲーム画面から顔を上げるとはしが居る。
はしって誰かって?
橋本だよッ!


悠「何しに来たの」
橋本「ブルーの顔がすげぇ嫌そうなんだけど」
悠「正直者なんで」


ゲームがやりたい、ゲームがやりたい。
なんか嫌な予感しかしないんだもん。
面倒な予感がするんだもん。
かーえーれ!
第一声からずっと嫌な予感だよかーえーれっ!


橋本「就職組!」

夢汰「え?」
悠「はーい」
がわこ「・・・」

紅夜「じゃあ私関係ないな」

隊長が携帯を取り出したら数回シャッター音が聞こえた。
おうふ。
しかも満足したのかまたガンプラに打ち込む。


橋本「番号!」

がわこ「いち!」
夢汰「にー」
悠「きゅー!」

橋本「誰が好きな番号言えと」

紅夜「橋本何しに来たの」


番号っと言いたいだけなら生徒会でも出来るよね。
よし、帰れ帰れ。


橋本「面接練習してやろうとな!」


就職組がそろそろ動く。
ってか夏休み中は結構動いてる。
生徒会長として就職組全員を回っているらしい。


悠「自分はどうなん」
橋本「明日だし」
がわこ「いや、じゃあ会長がやろうよ」
橋本「ほら、生徒会長がし」
夢汰「嫌味か」


淡々と椅子を並べてる。
え、その椅子ここのでしょ?
何勝手に移動させてるんすか。


橋本「グループ面接な、ほら座れ座れ」


自分の前に3つ椅子を並べたはしは満足そうに言った。
あ、座れって?
すっごい椅子と私らを交互に見るもんだから嫌でもわかった。
きっとやらないとうるさいんでしょ!
私はポケットにゲームをしまってがわと夢汰と並んで座る。


橋本「んじゃSOMYレンジャーに就職するって設定で」
悠「えー」
夢汰「就職しないわ」
がわこ「給料安いよきっと」
橋本「えー?!」


SOMYだしっと思って言った事に不満をぶつけられた。
いやいや、まず仕事あんまりないからね?


橋本「なんでお前らSOMYレンジャーなの」

紅夜「ノリでしょ」
夢汰「ノリだっけ」
悠「私が皆を集めまわったのよ」
がわこ「気がついたらなってた」


私の答えに隊長がえっ?て言ってきた。
いやいや、集めましたわよ!


橋本「どうして当社を志望したんですか?」

がわこ「求人票の右上にあったから」
夢汰「義務なんです」
悠「難しいことに打ち込むときの集中力や突破力的なものには自信があります。これから新しい問題がどんどん出てくる成長産業こそ自分向けだと思いました」

紅夜「産業・・・?」


ずらずらずらっと呪文の様に言ってやった。
はしも難しい顔をする。
ふふふっ、文系を舐めるなよ!


橋本「駄目だなー、そこは“俺無しで成立するんですか?”って」

夢汰「それこそ落ちるよ」
悠「そんなの言えるの橋本だけだよ」
橋本「右上よりはマシだろ?」
がわこ「確かに」
紅夜「言った本人がそう言うか」


流石に本当には使わないであろう志望動機。


橋本「じゃあ次の質問」

悠「休憩はないんですか」
橋本「ねぇわ、お前らの部活じゃねぇんだぞ」
がわこ「あ・・・ッ、休憩がないから動機が・・・ッ」
橋本「そのままくたばれ」
夢汰「1カッコカット!」
橋本「何が言いたいんだ」


元々無かった集中とやる気も切れてる。
早く終わらないかな!
ゲームが待ってるんだ!


橋本「あなたはSOMYレンジャーになって何をしてみたいですか?」
紅夜「うわ、敬語」
橋本「司令官うせぇ」
紅夜「はいはい、さーせん」


わかるわかる。
初めて聞いたもんねこの人の敬語。



「はいっ、チーズ!」



突然窓の方から声が聞こえた。
その言葉にとっさにポーズをとる私ら。


「はい、オッケーでーす」


窓の方からの声の持ち主を見るとカメラを確認していた。
満足そうに、うんっと頷く。


悠「何してんの大崎」
大崎「いや、通りずがったんで」
がわこ「突然過ぎて顎ピースしか出来なかった・・・」
夢汰「オレなんて白目しか・・・」
紅夜「充分じゃん、私なんてガンプラ構えただけだし」
橋本「俺なんて・・・っ、逆立ちしか出来なかったんだぜ」


はし、めっちゃキメてんじゃん。

大崎はんじゃ!っと胸ポケットにカメラを入れる。
手をヒラヒラとさせてどこかに行った。


ふと隣を見るとがわさんの顔がキリッとしてた。
とりあえずノっておこう!
ってことで私も顔をキリッとさせれば夢汰もキリッとする。
キリッ(`・ω・´)


がわこ「モケケの増殖ですね」
夢汰「校長をパシリ、エアコンの設置」
悠「布団とアイス、および金星人の部屋を」

紅夜「バカ野郎、昼寝の時間つくれ」


SOMYって何なんだ。








bkm
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