紅夜「(えっ、・・・気になる)」
はい、こんにちは。
英語の授業中の大月紅夜です。
英語の問題を解き終わりまして何をしようかと考えていたところですよ。
何をしよう、暇だ、何をしよう。
とりあえず後ろの席のがわさんにちょっかいを出そうとしたら腰がバキバキッて音がした。
そして私の動きがそこで止まった。
紅夜「・・・」
夢汰「え、何、母さんどうしたの?」
前の席の夢汰。
私の腰がバキバキッて音がするのは通常通りなので気にされなかった。
でも夢汰が私を見たとき動かなくなったのが気になったらしい。
悠「あ、気づいちゃったんだね」
がわさんの後ろの席の雛志。
がわさんの後ろからひょこっと体を出してきた。
私の目線の先を追った雛志は理解した様。
ちなみに前回のくじ引きで素晴らしい席にされた。
窓側の夢汰、私、がわさん、雛志という席順。
SOMY、吹奏楽の4人が並んでいた。
主に私らは寝るか絵を描くか真面目に受けるかの授業。
一応問題はやっているから大丈夫だと思っている。
あと転校してきた牙瑠さんは廊下側の一番後ろな。
紅夜「何これ」
私が指した青い物体。
がわさんが持っている変な物体。
他のカラフルな物体は夢汰の筆箱。
ピンクのはウサギらしいが、今注目するべきは青い物体だ。
がわこ「モケケだよ」
紅夜「コイツのどや顔」
悠「何だっけ、アレ」
夢汰「凄いね、色々」
紅夜「何で携帯につける?何で携帯?」
がわこ「可愛いじゃないか」
悠「あ、一反木綿だッ!」
アルツハイマーからの解放された雛志言い出した。
なんか思い出したと思ったら何言い出すんだ。
思わず噴き出してしまって笑いがこみ上げてくる。
前を見たら夢汰も笑いを堪えていた。
授業中なので大騒ぎして面倒事にはなりたくない。
歯をくいしばる。
夢汰「これどうしたの?」
がわこ「兄貴からもらったり」
牙瑠「誰やその男!」
夢汰「なんか言ってるけど」
がわこ「無視して良いっす」
廊下側の一番後ろ、私らの席と真逆の位置の牙瑠さん。
さっきまで寝てなかったっけ?
悠「ちょい貸して」
モケケと言う青い物体。
それを掴む雛志はついでにがわさんの眼鏡も借りた。
雛志はがわさんに見えない様に背を向ける。
見える私と夢汰からはうわっとの声を出す。
悠「モケケ・オン・ザ・眼鏡」
何故眼鏡とモケケを結合させた。
再び笑いを堪える。
腕を縛られてとても苦しそじゃないか!
がわこ「ちょ、何で縛ったッ!」
悠「反省はしていない」
紅夜「おま、コレやばww」
夢汰「がわこ、このまま眼鏡やろうよw」
がわこ「ただの馬鹿じゃん!」
紅夜「あ、なら問題無いね」
がわこ「おい」
モケケ付きの眼鏡を持ち主のがわさんに渡して満足したらしい。
雛志は元に戻す気などは無い。
悠「レッツッ!」
がわこ「やらんわ」
悠「えー、勿体ない」
紅夜「よし、雛志いけ」
悠「了解」
やるんか、って思った。
がわさんから眼鏡を借りて普通にかける。
解っていた様に前が見えない。
悠「無理だよ、何これ、無理だよ」
夢汰「それやったの自分だからね」
悠「そうなんですけどね」
口を押さえるがわさん。
笑い声を必死に押し殺すけど少し笑いが漏れている。
紅夜「それ内側に付けたらクッションになるね」
がわこ「目潰しでしょ」
眼鏡をかけることから難しくなりそうだった。
紅夜「がわさんの趣味理解が出来ない」
夢汰「統一性が無いよね」
夢汰「緑の奴何?」
がわこ「カエルだよ」
紅夜「可愛くないわけでもないんだよ・・・っ、ふははw」
がわこ「めっちゃ笑ってるじゃんッ!」
悠「私の中の抑えきれないモノが・・・」
夢汰「ふはww」
抑えていた笑いが込み上げてきて、口を抑える。
がわこ「また馬鹿にするんだ・・・」
紅夜,悠「「馬鹿にしてないよ」」
夢汰「ハモったw」
紅夜「人形は馬鹿にしてないよ。ねぇ?」
悠「そうそう、人形は」