SOMYとピクソニー



どーもっす、長門夢汰です。


今オレ達SOMYがいるのは会議室。

以前使った設備が無駄に良いところ。
大きなスクリーンがあったり各自の席にはタッチパネルがあったりとね。
1人1人の机には文字が書けるボードがある、あの会議室。


悠「隊長〜!何するの?」
紅夜「隊長じゃなくて司令官な。ってか私も知らん」
夢汰「母さんって知らないフリしてそうだよね」
紅夜「そんなに信用ねぇか」
がわこ「呼び出しされたんでしょ?」
夢汰「校長じゃない?もう校長にしよう」


悠「校長出て来いよぉぉぉぉぉぉッ!!」


がわこ「うわあああああああああああああ」


夢汰「発狂した・・・!」


すっごい騒ぐんだけどこの2人!

以前、知らないと言っていた母さんが実は知っていたという事があった。
寧ろ知っている風だった雛志が知らないという事実。

今回は本当に知らないらしい。


誰かに呼び出されて会議室まできたが、その誰かの姿が無い。
暇であろう校長に罪をきせて好き勝手にしている。


紅夜「かえりてええええ」
夢汰「超個人的な叫びだ」


呼び出されたからとりあえず個人の席に座る。
待とうとは思うが、あまりにも長く来ないのなら帰る。
きちんと荷物も持ってきているからいつでも帰れる。
オレは帰りたいんだ。


紅夜「帰りてぇ」
悠「校長ぉぉぉぉぉぉッ!」
夢汰「トーマスか?トーマスのナレーターの声に似てる数学教師か!」
がわこ「ヤクザ似の担任じゃない?」


来る途中にさえ文句言ってたのに。
来てあげれば呼び出した本人が居ないし。
とりあえず好き勝手言っておく。
広い会議室には充分響くので少し気持ちがスッキリする。


紅夜「暑っちぃッ!がわさん、暑っちいッ!冷房!冷房点けてココの!」
がわこ「自分で行こうよ」
紅夜「愛故にだよ」
がわこ「違うよね絶対」
悠「寝れねぇんだ、暑くって」


ちょっと待てお前らっと文句言いながらも塩宮が冷房を点けに行く。
こういう扱いなんですね。
そしてオレもなんですね。


夢汰「ほい、飲み物」


優しいオレは飲み物を持ってきてあげた。
何盗んだの?っとが聞かれたんだけど。
違うの、会議室内には無料の自販機があってね。
いつの間にそんな物が置かれたのかは知らないけどさ。


紅夜「カフェオレ!」
悠「Dr Pepper!」
夢汰「悠が超発音良い」

がわこ「ミルクティィィィィィァァァァッ!」


冷房を点けに行っていた塩宮の叫びが聞こえる。
そんなに騒がなくてもわかってるのにね!が叫ぶ。

バカだなぁっと冷房を点けに行かせた人達は笑って席に座って飲み物を飲んでいるだけ。



《おぉ、良く集まってくれたな》



突然会議室中に響く声。
声は声だが直接聞こえる声ではなく、放送であろう。
タイミングが良いと言えば良いのできっと向こうからは見えている。


悠「こ・・・、この声はッ!」


紅夜「あ、宿題のプリントあったよね」
夢汰「忘れて無礼講」
紅夜「そんなん許さない」
がわこ「ユルサナーイ」
紅夜「でた!がわさんのユルサナーイ!」

夢汰「誰か雛志にツッコミしてよ」


スルーされた雛志はショックで机に伏せていた。
片手にドクターペッパーを持っていたので第三者が見ると酒飲みにしか見えない気がした。
ごめんネっと軽く塩宮と母さんが謝ればこの親子がッ!と言われてしまう。


夢汰「ところで、雛志の知り合い?」
悠「え、私の知り合い?」
がわこ「知らんのか」
紅夜「話進まないから」


とりあえず自己紹介をお願いしたいなぁっと上向かって言う。

先程の声は何処かで聞いたことがある気がする。
誰だかは浮かんでこないのでモヤモヤした気分。
誰だっけ、聞いたことあるんだけどさ。



《え、ピクソニーだけど?》



お?


悠「ピグ○ット!?」
がわこ「あかぁぁぁぁぁぁぁぁぁんッ!」
紅夜「ピクソニーってあの?」
夢汰「まさかの」

紅夜「雛志、ご説明を」


笑いを必死に堪えて真面目風に言った母さん。
笑いを堪えることが出来ず後半の台詞は吹き出してしまった。
思いっきり笑い、ピクソニーだ!っと机とオレの肩を叩く雛志に言う。
痛い、超痛い。

「OK、隊長」っと軽く返事をして専用のペンを持ってタッチパネルに描く。
描く手は笑いのせいで少し震えている。
何が一番辛いって、笑い。
オレは肩の痛み。

塩宮とオレははうのを堪える気が無い。
机をバンバン叩き椅子でクルクル回りながら塩谷は笑う。
ネジが1本外れた人みたいで愉快だ。
その塩宮とピクソニーの事でオレの笑いが止まらなかった。








悠「SOMYレンジャーランランルー会議でワタクシが登場させたクマのプー●さん出身のピグ●ット科、ナスとレーズンが嫌いなピクソニーです」


前の大きなスクリーンの以前のピクソニーが映し出される。


夢汰「ちょっと、ピクソニー実体化してたんだね」
悠「私も知らなかったー」
紅夜「お前・・・」
がわこ「え、ペットに呼び出されたの?」


ってか誰のペット?
その問いには見事に知らないと返事が揃った。

放送だが、初めてピクソニーと対面した。
初めてのハズなんだが声は聞いたことがあるのが不思議。


《呼び出したのは俺だ》


紅夜「知ってる」


《今知ってるって言った奴。背後に気をつけろ》


紅夜「・・・まじか」
悠「良かったー隊長が言ってくれて。私同じこと思ったもん」


《思ったのも同罪で》


夢汰「え、マジで?」
がわこ「あかぁぁぁぁぁぁん」



どうやらSOMY全員が思ってたらしい。
ピクソニーに4人は背後に気をつけろっと言われてしまった。
まずピクソニーがどんなんだか知らないんだけどね。


夢汰「ご用件を30字以内に」


《・・・》


紅夜「夢汰、ピクソニーは頭弱いかも知れないだろ」


黙ってしまったピクソニー。
察しろっと母さんに頭を叩かれた。
そして小声だが聞こえる小声で失礼なことを言ってる。


悠「いやいや、だって私達のペットよ?」
がわこ「鶏は3歩歩いたら忘れるじゃん」
夢汰「塩宮、アレ龍だよ。アレでも」


《全部聞こえてんだよッ!》


失礼な奴らだなッ!!

音割れするぐらい大声でピクソニーに言われる。
元よりオレらは隠す気なんて始めっから無かった。
ピクソニーは反応が良くてホント困るわ!


《今までの反省会を始めようと思う》


紅夜「帰りたい」
悠「反省はしていない」
がわこ「ちょっと待って、ミルクティー飲んじゃうから」
夢汰「あ、ちょっとメールが」


反省なんてすることない。













bkm
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