おはようございます。
今学校に着いた長門夢汰です。
最近は気がつけば雨ばかりの日々で。
もしかしたら梅雨ってやつなのかもしれないと気がついた。
そのことを母親に話したら「そうね、あなたはそういう子ね」って言われた。
とりあえず、意味がわからない。
夢汰「おはよー」
悠「うぁー」
紅夜「うげぇ」
がわこ「あー」
某ボクシング漫画のラストの燃え尽きた様に寝る雛志。
ブレザーを畳んで枕にする母さん。
きっとカバンを机に置いてそのままなのであろう、カバンを枕にする塩宮。
一体何事なんだ。
そんな体制だと抱きつけないじゃないか。
3人を見て色々考えて反応が出来なかったオレ。
するとゆっくりと雛志が顔をあげた。
悠「おはよ」
それだけを言って、またガクッと伏せた。
夢汰「・・・なに、ほんとにどうしたの」
紅夜「お解り頂けただろうか」
夢汰「解らないから聞いてるんだよ?」
どうしたのっと言ってもまともな答えが返ってこない。
確かにそういう人達なんだけど。
悠「駄目だ、調子出ないよ」
夢汰「ちょ、マジでどうしたのさ」
紅夜「はい、問題です。今日の天気は何でしょう」
がわこ「雨ーっ!」
紅夜「何故がわさんが答えた」
伏せている状態の3人と会話する。
周りから見るとシュールだった。
オレから見たってシュールだから大丈夫。
夢汰「何してんの」
紅夜「雨だからやる気が・・・」
夢汰「あぁ、そういう?」
紅夜「雨故にだよ」
悠「故って付ければ何でも言いと思うなよッ!」
がわこ「雨に濡れて力が出ない…ッ!!」
よく見れば3人とも靴下やスカートがびしょ濡れになっていた。
歩いてきたので濡れてしまった様だ。
遅れてきたオレはバスだったので雨に濡れることは無い。
夢汰「凄い濡れてるね、とくに塩宮」
がわこ「このざまよッ!」
夢汰「うん、見れば解るよ」
がわこ「バスのアンタには解らないわっ!」
夢汰「え、濡れてるぐらい解るよ!ブルー、同じ青だから何かしら出来るよ」
悠「無茶言わんといてー。ちょ、隊長〜」
紅夜「だから隊長じゃねぇって。がわさん行け、暇だろ」
何故か雨をなんとかするという話になった。
がわこ「雨は自然現象だからね」
悠「どうしようッ!頭よさ気だ」
がわこ「私に失礼だなぁ悠さんよッ!」
そんなことないよっとニヘラとしている雛志。
塩宮は伏せた状態のまま足をバタバタさせる。
紅夜「がわさん理科嫌いなくせに」
悠「あーめ あーめ ふーれ ふーれ♪」
夢汰「ついに降らせる方向行った・・・!」
話は雨をどうするか、というものから雨を降らせる方向に。
止まないのならもっと降ればいいという考えに。
紅夜「あ、流石私!」
ガバッと顔を上げて超天才っと自分を褒めている。
だけど他の2人は顔を伏せているまま。
紅夜「君達に初仕事を言い与えよう」
がわこ「え、いらない」
悠「今やる気がないわ」
夢汰「こんな朝から仕事する?」
紅夜「ぶっ殺すぞお前ら」
前に散々仕事したいと言ってたけどね。
今になっては仕事をする気が無い。
うん、朝からはいいよ。
紅夜「これはこの学校を救う為の仕事だ」
悠「ワオ」
がわこ「かーさんが司令官っぽいよ」
紅夜「司令官なんだけどね」
夢汰「雷鳴るんじゃない?」
何か起きるんじゃないかと窓の外を見る。
失礼だな、と言われるけど本当に思う。
まさか自分で仕事を考え、指令を出し始めるとは。
紅夜「てるてる坊主作って首吊りさせよう」
がわこ「何で?!」
紅夜「雨がウザくて」
悠「ティッシュ持ってこーい!」
夢汰「やるんか」
悠「酒持ってこーい!」
夢汰「ティッシュならね、持ってるよ」
普段から鼻をかんでいるオレ。
普段、机の中に箱ティッシュを装備していた。
しかも机の横にも掛けてある。
紅夜「首吊りじゃなくて頭貫通させるか。千羽鶴みたいに」
がわこ「怖・・・ッ」
何だかんだで雛志を塩宮も顔を上げた。
机を4つ、向かい合わせて仕事のしやすい様にする。
悠「赤ペンある?」
夢汰「持ってますぜ」
悠「さすが夢汰、借りま―す」
「おい、HRやるぞ」
がわこ「ウッス」
担任に睨まれた。