面が良いから仕方ない! | ナノ

勝者余裕の笑み

「「「「えっ」」」」


前回のあらすじ!!
苗字さん拉致監禁→最初に見た人を好きになる刷り込みの機械に入れられた→イマココ


「では今から第1回誰が好きになってもらうといいか会議を始めます。よろしくお願いします」
「「「お願いします」」」
「ケッ」

ガタガタと机と椅子を小学校の給食の時みたいにみんなでくっつけて着席し、第1回の会議を始めることとした。は?って思うかもしれないけどとりあえず穏便に済ますには会議を先ずは開く必要があるからね。うん。話し合い、ディベートは大事なんだよ。意見の食い違いや誤解を産まない為にもね!!僕が司会進行で問題なさそうだね。あとみんな机の上に出してる写真集しまって貰えると助かるよ・・・。

「先ずはファンの方、説明をお願いします」
「はい、僕の作った装置にはあれから出て初めて見た人を好きになるような仕組みを組み込んでます。僕の個性を利用したものです」
「なるほど。効果の期間は?」
「何も考えないで作ったのでわかんないです」
「マジか」
「それは・・・とても大事なことだと思うけれど・・・」

細かく説明してもらってるけど聞けば聞くほど意味わかんない仕組みだな。ほんとにその意欲を別のところに生かせなかったの???ファンの人の個性は人の気持ちをちょっと動かすことが出来るらしい、でも本当にちょっとだから普段上手くは使えない様子。授業で当てられないようにするくらいだって。いやそれもいいと思うけどね!!そしてそれを増幅だったりなんだりしてるのがあの機械らしい。ふーん。
それにしても期間が分からないのは困るな。今日みてすぐ終わったり、へ、下手したら一生の可能性もあるってことでしょ?!?!重大じゃん・・・!!

「一生だったら僕とずっと添い遂げられる!!」
「こいつは論外だろ」
「まあ一応立候補者だから意見は聞かないとね・・・。」
「実際、どんな感じになるのかしら?」
「めろっめろになるようにと思ってつくりましたけどね」
「めろっめろ・・・」

『焦凍くん(はぁと)だぁいすき(はぁと)』
『梅雨ちゃん(はぁと)ずうっと一緒だよ(はぁと)』
『爆豪くん、今日はなでなでしてくれないの・・・?(うるうる)』
『緑谷くん・・・いずくくんってよびたいな(照れ照れ)』

「いや僕!!!!落ち着け僕!!!」
「くそデクてめぇは何考えとンだァ・・・?」
「僕の心の中を読まないでかっちゃん!!」

めろっめろって聞いてみんな斜め上を見たからこれは想像してるね確実に!!僕もちょっと想像しちゃったもん!!良くない!!良くないよ!!こんな見るからに地雷に飛び込むなんて命がいくつあっても足りないだろ!!!僕はだだ想像してみただけだから!!ちょっとでも仲良く喋ってたら背筋が凍るような視線がぶっ飛んでくるってのに!!平和に暮らしたい!!平和に暮らしたいよ!!

「とっ、とりあえず立候補者の自らの推薦理由を聞きます!!先ずはファンの人から!!」
「はい、僕は1年の時の体育祭の時からのファンでした。苗字さんのことは知らないことないと思います・・・!!影から見つめる日々も最高でしたが、やはり話してみたらもう好きが止まらないです。僕を好きになってもらってずっと幸せにします!」
「却下だな。俺の方が知ってる」
「却下ね。ストーカーは願い下げだわ」
「却下」

ファンの人シャキッと立って熱弁し始めたけどこいつそんな前からのストーカーだったの・・・??控えめに言ってやばい・・・。たしかに体育祭はみんなの目に止まるからね・・・。苗字さんも厄介な奴に捕まったよ。チアの服よく似合ってたもんね・・・。アッなんでもないですなんでもないので何かを察したように青龍と白虎はこちらをら睨まないでください・・・!!
総員から却下されたのでこの人の線はまず潰れた、と。

「次轟くんお願いします」
「ああ、俺は苗字と付き合ってるし苗字は俺が好きなんだから俺で問題ないだろ。むしろ俺以外ありえねぇ」
「お前が苗字さんに付き纏ってるのは知ってるんだ!!却下だ却下!!」
「すごいブーメラン」
「付き合ってるのは初めて聞いたわ。名前ちゃんと仲がいいのに聞かされてないなんてありえないから妄想の線があるわね。却下よ」
「却下。だからくそ犬はてめぇとガチで付き合ってると思ってねーんだよ」

轟くんの「俺に決まってんだろ」ムーヴすごい・・・!!とんでもない自信・・・!!そうだこの人苗字さんと結婚まで考えてたんだった。付き合ってる(苗字さんは練習だと思ってる)のに他の人好きになられたら堪んないもんね・・・!!せっかく仲直りもできて今きっと轟くん的にはラブラブ絶頂期なんだもんね・・・!!!でもやっぱりみんなから却下されてる・・・。

「ま、まあ、落ち着いてみんな。次蛙水さん・・・蛙水さん?!立候補者?!」
「ええそうよ。やっぱりここは私がいいと思うわ。名前ちゃんと仲がいいし、同性ならなんら問題ないでしょう。恋愛になるというならそれでも問題ないわ」
「クッお前が苗字さんにめちゃくちゃ愛されてるのはわかってる・・・!でもそれは所詮友情!!子供だって作れないのに!」
「今の社会それはどうでもいいわね。それより〜名前メモリアル・お出かけ編〜欲しくないのかしら」
「買収・・・?!」
「くっ・・・欲しいが、その手には乗らない・・・。俺は却下だ」
「却下」

蛙水さんまさかの立候補でびっくりしたんだけど?!いや確かに変に男とくっつくより蛙水さんと楽しく過ごした方がいいのか・・・?「梅雨ちゃん」「名前ちゃん」・・・頭の中でイチャイチャさせてみたけどこれはこれでいいのかもしれない・・・百合か・・・。アッいや別に百合は尊いけどもね?!そうだね?!わかったから!!わかったからこっち見ない!!そんな怖い顔でこっち見ない!!
あれ、ここまで全員却下されてるけどこれ本当に決まるのか??

「次、かっちゃん」
「・・・」
「?かっちゃん?」
「辞退する」
「「「「えっ」」」」

辞退?!?!?!なんで??!みんなびっくりしてるじゃん!!いや僕もね?!!てか辞退すんなら最初から立候補するな!!というかなんで辞退?!

「り、理由は・・・?」
「ンなもんで好きになられても嬉しくもクソもねーわ。俺は俺の力で落とすんだよ。」
「か、かっこいい・・・!!かっちゃん・・・!!僕かっちゃん推しになりそう・・・!」

かっちゃんかっこよすぎか・・・・・・?!?!でもこんなチャンス二度とないのに・・・!!だってかっちゃんは苗字さんが轟くんを好きなことも知ってるんだよね?!それでも好きなんだもんね?!これを機にかっちゃんをそういう風に見てもらえるようになるって言うのに・・・!!かっちゃん・・・!!かっちゃん最高だよ・・・!!小さい頃からのかっちゃんオタクとしては興奮せずには居られないよ・・・!!

「じゃあさっさと帰れ」
「ああ?!俺は辞退すっけどなァ、てめぇらが好き勝手やってんのも気に食わねぇんだよ!!」
「爆豪ちゃんの意見も最もだけど、見た人を好きになってしまうなら立候補せずにはいられないわ。そこら辺の虫けらでも好きになってしまうかもしれないのよ」
「蛙水さん!!蛙水さん!!」

轟くんのお前なんでここにいんださっさと帰れの圧凄いけどかっちゃんも全然負けない!!轟くんにとっては苗字さんのことを好きで、苗字さんが懐いてる(?)かっちゃんは邪魔者でしかないもんね・・・!!1番危惧すべき相手だもんね・・・!2人のHappyweddingの未来のためには・・・!!
そして蛙水さんどうした?!?!虫けらってなに?!?!そして虫けらって言いながらファンの人見るのやめよ?!?!ストーカー、よっぽど嫌だったんだ・・・?!

「そんなこと言ったってお前が苗字さんのこと無理やり連れだしたりしてんのは知ってんだよ!!もう無駄だこんな会議!!僕が苗字さんの運命の人になるんだ!!」
「あっ!!こら!!」

ウワーッ!ってなったファンの人がガタッと席を立って苗字さんの方に向かおうと走り出した!椅子に縛り付けておけばよかった・・・!この人ストーカーの上に拉致監禁した人だった・・・!!

「させないわよ」
「蛙水さん!ナイス!」

びょーんと舌が伸びてファンの人をぐるぐる巻きにして引き戻してくれた・・・!!ナイスすぎる・・・!!なんかギャーギャー喚いてるけどお前はあとで先生に突き出してやるからな・・・!あれ、ストーカーして拉致監禁したら雄英居られない・・・?もしかして退学・・・?うっ心苦しいけどやったことはとんでもない事だし!!

「油断も隙もねぇな」
「よっぽど死にてぇらしいなァ・・・?」
「お前らの所に行くくらいなら僕の方が絶対大事にできる!!ファーストキスは海辺で手を握りながら照れる苗字さんの髪を耳にかけてするって決めてるんだ!!!」
「キツ・・・妄想がキツい」

妄想がめちゃくちゃリアルでキツイんだけど・・・これがストーカー・・・。きっとこの人こうやって妄想しながら苗字さんのこと見てたんだろうな。。なんか優雅でなんちゃらとか言ってたしね。はっちゃけてる苗字さんのこと見たことないのかな??補正で見えなくなってる??
あ、床でワーワーしてるファンの人に轟くんがしゃがみ込んだ

「ファーストキスはデートの帰りだ」
「エッ・・・」
「2人で出かけて、手を繋いで帰る中でした」
「や、やめろ!!!苗字さんはまだキスもしたことないんだ!!!」
「俺と死ぬほどしてる」
「やめろおおおおお」

す、すごいマウント・・・!!!!!めちゃくちゃマウントとってる・・・!!真顔でいうのがまたダメージが上乗せしてる・・・!!めちゃくちゃのたうち回ってるじゃんこの人。そりゃ妄想のファーストキスがな・・・もう取られてんだもんな・・・。しかも死ぬほどしてるとか聞きたくなかったろうに・・・。

「俺ともしとる」
「ハァ?!」
「は?」
「キスも、それ以上もなァ」
「・・・・・・」
「爆豪てめぇ」
「ハッお前も知ってんだろーが」

かっちゃんが上から見下ろしながら俺もしてます発言にファンの人目が飛び出しそうになってるけど、轟くんもは?っていうのおかしくない??知ってるよね??知ってても理解したくない系??ところでかっちゃんそれ以上ってどの辺まで?!?!ねえ!!どのくらい?!?!あの胸のほくろの話した時の事だよね?!轟くんはセッ・・・・・・してるって言ってたけどかっちゃんは結局どうなの?!?!そして轟くんも突っかかっていかない!!

「どうせ嫌がってんのを無理やりしたんだろ」
「その言葉そっくりそのまま返してやらァ」
「俺たちはいまラブラブなんだ。爆豪の入る隙間なんてねぇ」
「きめぇわふつーに。」

うわあああ言い合いが始まってしまった!!!ファンの人屍みたいになってるからかもう視界にも入ってない!!お互いしか入ってない!!蛙水さんも「どうしようもないわ・・・」って呆れてるし・・・。でも近くに苗字さんが入ってる機械あるから2人とも個性を使わないのは偉いよ・・・!!偉いから取っ組み合いしないで

「つーかラブラブなら俺のことなんて気にする必要ねぇよなァ?!取られそうって思う要因があンだろォ?!」
「そんなんねぇよ。俺は嫉妬深いだけだ。正直お前と話してるのもイラつく」
「大層心が狭い彼氏様だこって!くそ犬も大変だなァ!」
「お前が諦めてくれりゃいいだけの話だ」

ガッチリ手を握りあって取っ組み合いみたいになってるけど、これ苗字さんがみたら轟くんの想い伝わったと勘違いするんじゃないの?!?!いや伝わってるんだけどね?!?苗字さんがすきでかっちゃんが心底邪魔っていう想いがね!!個性でバトらないだけいいのか・・・!それともどうなのか・・・!!でも止めなきゃ、いつ苗字さんが機械から出てくるかわかんないし、

「ギャッ」
「あ?」
「お?」
「えっ」

いつ出てくるかわかんないっていったら急に機械パカーン!って開いて苗字さんがころって床に出てきた・・・!!!で、出てきたんだけど?!?!えっ、出てきた?!

「いてて・・・ん?」
「「・・・」」
「・・・」

床に転がってた苗字さんが頭の打ったみたいで打ったところ触りながら顔を上げた・・・!!そ、そこには、そこには・・・!!

手を握りあってる轟くんとかっちゃんどっちもいるんだ・・・!!!!

「・・・えっ、何事・・・?」
「名前!!大丈夫か?オイ爆豪手を離せ」
「言われンでも離すわ気色悪ィ!!オイくそ犬てめぇ勝手に拉致されやがって!」
「あいたっ、」

苗字さんが2人を見てえっ・・・ってなってるけどそんなのお構い無しに2人はブンッって手を解いて轟くんなんて駆け寄ってしゃがんでるし。かっちゃんも近づいて頭小突いた。
えっ、これはどうなってるの・・・??めろめろは・・・??それより最初どっちを見たの・・・??見た感じめろめろしてる感じないけど・・・!!

「どこか変なところはないか?俺のこと好き?」
「てめぇは何言っとンだ死ね!!マジで死ね!!」
「えっ焦凍くん何こんなとこで・・・!!えっほんとにここどこ??」
「ハッ苗字さん!!苗字さんんん!!」
「あっ、あの人!!!あの人匂いがなくて!!なんかシューって!!そんでくらくらして!!」

轟くん容赦ないな?!?!めろめろになってるか確認したかったのか?!周りを見ろ!!周りを!!かっちゃんもドン引きしてる!!苗字さんの声がしたからかファンの人もガバッと死ぬ縁から生還して芋虫みたいにもごもごしながら苗字さんの名前を呼んでる・・・!!動きと顔が控えめに言って気持ち悪い!!そんなファンの人をみて苗字さんもアッ!ってなって身振り手振りで説明してくれてるけど!けど!!びっくりしたのかなかなか要領を得ない内容だね・・・!!

「苗字さん!君の運命の相手は僕なのに・・・!!そいつらのどっちを見たの?!どっちにめろめろになったんだよおおお」
「何あの人怖・・・!あんな人だったの?!というかめろめろってなに?!」
「なんかこいつの個性を増幅させて好きな人の刷り込みをしてたらしい。どっちを見た?でもめろめろしてる感じないし失敗したのか?」
「どっちって、どっちもいたからどっちが先とかないと思うけど・・・」
「2人一緒にみたから効果がなかったのかしら??ないならないでよかったわ」

そうか2人同時にみたから・・・!!発動しなかったのかな??元々はこの人の個性を増幅させるようなものらしいし、不安定さもありそうだったから失敗したのかも!でもそれならそれで良かった・・・!轟くんにめろめろになってたら轟くん、かなりウザくなってただろうし、かっちゃんにめろめろになってたら轟くんが暴走しかねな・・・・・・これどっちも轟くんだ・・・。厄介なのどっちも轟くんだ・・・。

「ひ、ひとまずリカバリーガールのところに連れてって体調に変化がないかだけ見てもらおう」
「そうね、それがいいわ。わたしと緑谷ちゃんでこの虫けらを先生に突き出しましょう」
「蛙水さん・・・!!オブラートに・・・!!オブラートに包んで・・・!」

苗字さんを轟くんとかっちゃんに任せて、「苗字さあああああんん!」と泣き叫ぶファンの人をズルズル引きずって歩き出した蛙水さんと一緒に職員室に連れていくことにしたけど、とりあえずほんとに良かった。えろ同人みたいな展開も轟くんがアレな展開もなくて・・・。今回もひたすら巻き込まれただけだったな・・・。






なんかくらくらして立ってられないと思ったら、急に床に投げ出されたんだけど?!頭打ったし!!酷い!!倒れた時に支えろよ!!って思って顔上げたら手を握りあって向かい合ってる焦凍くんと爆豪くんが居た。もう一度言うね。手を握りあってる向かい合ってる焦凍くんと爆豪くんがいた。
え?夢・・・??これはあまりのわたしの悲惨さを哀れんだ神が見せてくれてる夢なの??ホモなの??
えっ焦凍くんの想いが通じたの?!?!告白したの?!?!どういう状況?!?!てかここどこ?!?
ってなってたら焦凍くん近づいて心配そうに見てるし爆豪くんには小突かれるし・・・!
なんかファンの人に個性?を増幅する機械に入れられて好きな人を刷り込むつもりだったらしい。なにそれ!?それでわたしが誰にもめろめろになってないから失敗して終わったってことらしいよ!!わたし当事者だけどらなんにもわからんね?!



「特にこれといった外傷はなさそうさね」
「そうですか」
「でも個性にかかってるかもしれんね。どれこのメガネで見てみるか」
「なんですか?そのメガネ」
「これはどんな個性にかかってるか見れるメガネさ」
「ご、ご都合主義・・・!!!」

特に頭打った以外痛いとことかないけど念の為保健室に連れてこられてリカバリーガールに見てもらってるけど、ご都合主義のメガネ出てきた・・・!!青い猫がポッケからだす効果音付きででてきた・・・!!
スチャッと装着してまじまじ見られてるけど、そのメガネなんか見た目変だからちょっと気になっちゃうんだけど・・・!!

「どうですか、苗字は」
「うーん、確かに個性にはかかってたみたいさね」
「かかってた?」
「どうやら好感度の向上っぽいね。まあもう今はかかってないから問題ないよ」
「はあ、ありがとうございます」

好感度の向上・・・。どこの乙女ゲー?いやBLゲー?あ、わたし男じゃないから違うか。例えば数値が5上がったとかってことかな??好感度の。まあ今なんともないし2人見ても何も無いから多分失敗だったんだろうね!!
というかほんとにあのファンの人とんでもないことするな!!眠らせて拉致監禁はヤバいって!!梅雨ちゃんと緑谷くんが先生に突き出しに行ってくれたみたいだけど、もうほんと、誰も信じられないね。他人は!信じられるのは薄い本とBL。わかんだね


「とりあえずなんともなくて良かった」
「ご心配をお掛けしました」
「ンとだわこのくそ犬。あんな雑魚に捕まりやがってそれでもヒーロー科かよ」
「ごもっともです・・・」

保健室を出て3人で歩いて寮に向かってるけど怒られるのも当然、わたしは所詮アホです・・・。でもこの2人は心配して?来てくれたのかな?ありがたいね・・・まあ一応焦凍くんの恋人(練習)であり爆豪くんのペット(不本意)だからかな。私のステータスおかしいな???

「おっ!轟ィ!いいところに!ちょっと頼まれごとしてくんねーかな?!」
「プレゼントマイク先生・・・今もう放課後ですよ」
「そこをなんとか!お前英語得意だろぉ?!」
「でも・・・」

もしかしたら後日事情聴取あるかもしれないなーとか思ってたらちょうど職員室の前だったらしく、プレゼントマイクがチョロっとでてきた。焦凍くんに頼み事したいらしい。なんて人使いが荒いんだ・・・もう放課後なのに・・・!!確かに焦凍くん英語上手だもんね。爆豪くんも。でも爆豪くんに頼むのはちょっと先生でも気が引けんのかな。口ごもる焦凍くんはわたしの方をちらっと見た。およ?心配してくれてんのかな??

「わたし大丈夫だよ!焦凍くんちょっとお手伝いしてあげたら??お礼に高級なお菓子でも貰ってさ。時間外労働だよね」
「キッチリしてんな苗字リスナー・・・」
「おら行くぞくそ犬」
「わわっ、じゃあ焦凍くんまた後でね」
「・・・ああ」

高級なお菓子貰えるならやっちゃうよねわたしも。でもわたし焦凍くんほど英語できないから断念。話してたら爆豪くん相変わらず首根っこ掴んで引き摺ってくるからなんとか足を動かしながら焦凍くんにバイバイした!でも焦凍くん浮かない顔だな?そりゃそうか放課後に先生のお手伝いなんてしたくないよね!!お礼弾んでもらいな!!

靴箱まで来てやっとこさ首を離してもらえて靴を履き替える。きっとまた掴まれるんだろうなあと既に達観した気持ちになるよ。わたしは立派なペットになりそう。ちゃんと待っちゃってるもんね・・・。

「っうお!」
「ぼさっとすんなアホ」

ぼけーっと立ってたら急にグイッて手を引かれておよ?!ってなったら爆豪くんだった。そりゃそうさ!でも首じゃない?!手?!グイグイ引かれてなんとか縺れそうになる足を動かして着いてった!いつも引っ張られるときは首だからびっくりするな!!
昇降口でるともう夕日も沈みかけててくらいね。結構捕まってたんだなーって思った。わたし寝てたから知らんけど!!誰もいねー・・・。こんな誰もいない通学路初めてだわ

「・・・大丈夫なんか」
「ん?体?大丈夫だよ」
「そーかよ」
「心配してくれた??ありがとうね」
「べつに」

黙って歩いてたら爆豪くんが心配?してくれたらしい!!爆豪くんクソ下水煮込みなのにこういう時ちゃんと優しさ出すのずるいよね、まあ基本傷ついたりしてた時は優しいもんね・・・。まあわたし一応爆豪くんのペットらしいしね。心配してくれてるのがちょっと嬉しくなって握られてた手をにぎにぎしてみた。ら、嫌だったのか解かれてしまった。と思ったら指を絡めて握られた・・・。
え?

「えっ」
「嫌なんか」
「えっ、あっ、いや、嫌じゃない、けど」

えっいや!嫌じゃないけど!!なんかさ!!いつもの散歩と違うじゃん!!こんな扱いされたことないし!!なんかわたしおかしいわ!!心臓ドキドキしてるし!!爆豪くんと隣に座ってゲームとか顔近かったりすることだってあったじゃん!!なんで!!

「わっ、急に止まらないで、」

なんか落ち着かなくて顔も熱くて下向いてたら急に爆豪くん立ち止まったからぶつかりそうになってというかぶつかったわ。危ないなぁ!!抗議しようとして上向いたら爆豪くん振り返ってて顔が近くて、

「・・・」
「・・・ンだよ、その顔」
「へ?」

ちょっと口と口がくっついて、離れたと思ったら爆豪くんなんか変な顔してる。でもなんか心臓の音がうるさくて、

「・・・ばか名前」

視線が逸らせないままでいたらとんでもない優しい声でそう言ったと思ったらまた顔が近づいた






『次回予告!』
なんで?!?!なんでこんなに爆豪くんにドキドキしてんの?!?!どいういうこと?!でも個性は解けたんだよね?!えっ爆豪くんってこんな優しかった?!こんなかっこよかったっけ・・・??ところで余裕には笑ってないね?!

次回!「いやしっかり個性かかってましたね」デュエルスタンバイ!!

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